■ 将棋で有名な観光地

ファンシー絵みやげにはあまり将棋が描かれません。将棋で有名な観光地といえば、生産量日本一の山形県天童市ですが、現地に探しに行ってみましょう。


↑希望を胸に王将の前で記念撮影。この時点では表情にまだ余裕があります。


↑天童市に、いきなりの歓迎看板。温泉推しで、メッセージに将棋のことは書かれてないのかと思いきや「あなたの旅に王手」。意味が分からない。私の旅は敗北寸前なのか！？


↑ホテル王将のタイポグラフィがたまらない。しかし、このホテルの売店にファンシー絵みやげは無かった。


↑施設の上に大きな将棋の駒が乗っている「将棋むら天童タワー」。タワーと言いつつも2階すらなく、展望室もない。タワーとは一体なんなのか。この雰囲気ならきっとファンシー絵みやげがあるはず……と思ったけど無かった……

見つかりませんでした。天童市に将棋モチーフのファンシー絵みやげが売られていたのかどうか情報をお持ちの方はお知らせください。

■ ファンシー絵みやげの中の将棋

数少ないファンシー絵みやげの中の将棋モチーフを見て行きたいと思います。まずは天童市でも有名な王将や左馬の駒。昭和のお茶の間のイメージとして、ブラウン管のテレビの上に乗せられていた光景が浮かびますね。


↑まずは裏側から。裏側には王将の文字があり、テレビの上に置くお土産に似ている。こちらは貯金箱。


↑表にはキタキツネが描かれており北海道みやげ。KITAKITUNEと訓令式ローマ字なのが特徴的。訓令式ゆえに「iTune」が含まれている。


↑秋田県のなまはげもかわいくディフォルメされて将棋の駒に描かれている。


↑愛媛県は松山市・道後温泉のタオル。松山が舞台になっている夏目漱石の小説『坊っちゃん』のイラスト。なぜか将棋柄の書生姿をしている。そしら草履の裏に「学」の文字。なんなのか。ちなみに今治市が近いのでタオルのおみやげが多い。


↑こちらは暖簾の一部。こちらも将棋柄の着物。

『坊っちゃん』に、主人公が将棋柄の着物を着ていたという記述はありません。将棋で卑怯な手を使う兄の眉間に飛車の駒を投げつけたという少年時代のエピソードが書かれているだけです。将棋は必ずしも坊っちゃんのイメージではないのに、さも将棋がアイデンティティのように描かれてしまっています。

他にも、ほぼ面識のない坊っちゃんとマドンナが恋人同士のように並んでいるモチーフが多いなど、原作の設定を逸脱したような商品化が多いのです。

では、最後にマドンナも描かれているこの暖簾の全貌を見てみましょう。



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マドンナ、絵のタッチが違いすぎ！

では、また次回。

（文と写真：山下メロ“院長”）

■ 保護のお願い

私は全国の観光地で保護活動を行っていますが、現地から消滅したファンシー絵みやげについては、皆様の家に残されたものが頼りです。もしご実家などの学習机の引き出しの中に眠っているものなどが見つかりましたら、是非ともご一報ください。ハッシュタグ #ファンシー絵みやげ での報告も待ってます。



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さきどりBose　＃18（番外編）　
山下メロがやってきた ファンシー絵みやげをご紹介！

　　　
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