80年代にはグランブルーファンシーがあった……「ファンシー絵みやげ」で振り返るマリンスポーツ(1/2)

2017/3/10 12:00 山下メロ 山下メロ


お久しぶりです。平成元年あたりのカルチャーを発掘調査している山下メロと申します。80年代とも90年代とも違うその時代を、平成レトロとして愛好しております。


↑さすがに3月ともなると室内でスキーウェアは暑い

当連載では、80年代から平成初期に流行した「ファンシー絵みやげ」から、当時の流行を紹介していきたいと思います。「ファンシー絵みやげ」とは80年代からバブル経済期~崩壊を挟んで90年代まで、日本の観光地で若者向けに売られていた、かわいいイラストが印刷された雑貨みやげのことです。



「ファンシー絵みやげ」については連載第一回をご覧ください。

■ 1989年のマリンスポーツ映画

前回、記事公開日にホイチョイ三部作の一作目『私をスキーに連れてって』が放映されました。私はスキーウェアを着て鑑賞し、流れるユーミンの歌に涙したものです。今回は公開日である2017年3月10日に二作目の『彼女が水着にきがえたら』がチャンネルNECOで放映されますので、映画のテーマであるマリンスポーツを紹介したいと思います。


↑前作と同じく原田知世さん主演、ホイチョイ・プロダクション原作で1989年に公開されました。今回の主題歌・挿入歌はサザンオールスターズ。

バブル期に本格ブームが訪れたスキーと違って、マリンスポーツはすでにレジャーの定番でしたが非常にお金がかかります。太陽族の言葉を生んだ石原慎太郎さんの小説『太陽の季節』(1955年)の時代に、ヨットやクルーザーは一部の富裕層だけのものでしたが、バブル経済の好景気によってその裾野は広がっていきました。


↑ヨットらしきものが描かれたキーホルダー。人物や動物のキャラクターではなくシルエットや風景だけの、いわゆる「子供っぽくない」商品も多い。ここからスキーと同じくマリンスポーツに若者が多かったことが分かる。

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