中嶋悟にアイルトンセナ…「ファンシー絵みやげ」で振り返るF1ブーム(1/2)

2017/5/12 12:00 山下メロ 山下メロ


お久しぶりです。平成元年あたりのカルチャーを発掘調査している山下メロと申します。80年代とも90年代とも違うその時代を、平成レトロとして愛好しております。



当連載では、80年代から平成初期に流行した「ファンシー絵みやげ」から、当時の流行を紹介していきたいと思います。「ファンシー絵みやげ」とは80年代からバブル経済期~崩壊を挟んで90年代まで、日本の観光地で若者向けに売られていた、かわいいイラストが印刷された雑貨みやげのことです。



「ファンシー絵みやげ」については連載第一回をご覧ください。

■ F1ブーム

今回はファンシー絵みやげの流行と完全にシンクロしていたモータースポーツの流行をとりあげます。自動車レース「F1」はもともと人気でしたが、ファンシー絵みやげが登場した時代に人気が絶頂になったのです。


↑このようにディフォルメされたF1のぬいぐるみが人気となり、UFOキャッチャーなどのプライズ商品にもなりました。

まず1980年代中盤に任天堂のファミコンソフト「F1レース」が発売されます。その後、1987年に三重県の鈴鹿サーキットにて日本グランプリが復活、同じ年にファミコンソフト「ファミコングランプリ F1レース」が、翌年にはナムコの「ファミリーサーキット」が発売されました。そこからバブル景気が絶頂の1991年、集英社の週刊少年ジャンプがマクラーレンホンダのスポンサーになるなど、まさに社会現象となるほどの人気を博したのです。また、ドライバーの中嶋悟も自信が歌う曲やゲームソフトを発売しました。


↑鈴鹿サーキットのファンシーではないメタルキーホルダー。そしてHONDAのF1キーホルダー。ついでに似ているので田宮模型のミニ四駆キーホルダーも。


↑モータースポーツのブームはRCカーやミニ四駆にも影響を与えた。

■ スポーツバイクとBike Kids

F1が注目されていくと同時に、二輪車によるロードレース大会もあわせてテレビ放映などがなされ、人気となりました。ファンシー絵みやげにもバイクをモチーフにしたイラストがあり、代表的なものが Bike Kids です。


↑スポーツバイクのライダーであることが分かる。地名はなし。


↑大きなベルのついたドアチャイム。地名はないが、なぜか山梨県の清里に売っていた。


↑鈴鹿サーキットでBike Kidsが使われていたことが分かるラーメンどんぶり。


↑「らーめんどんぶりっ」。鈴鹿サーキットのコースがカラフルに描かれている。ポニーテールの女の子キャラもいることが分かる。

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