生後半年でピアノを?希望が持てた先生の一言「脳細胞は損傷しても…」【0歳で脳梗塞になった娘のその後】(3/3)

2022/3/15 21:00 四月さよなら 四月さよなら




翌週、また片道一時間かけて病院へ。

理学療法士の先生は穏やかそうな年配の方でした。








すいかは左脳に大きなダメージがあり、右手を使うことが苦手です。当時は左手でも鍵盤を押すことはできず、すいかの様子を毎日見ている私からすると難易度の高い遊びに思えました。





この先生は独特な感じの方で、0歳児相手にも「うんうん。分かった分かった、落ち着いてね〜」と淡々と説明していて、私はそれがちょっと面白かったです。(すいかはめっちゃ泣いてましたが)

とはいえ「リハビリって一体何なんだろう?」ということが分からずに戸惑いまくっている私を見かねて、先生は説明を始めてくれました。





「損傷した脳細胞はもう元には戻らない」

これはすいかが脳梗塞になってから何十回も聞いたし自分の頭の中でも何度も再生させた言葉でした。「そんなこともう分かってますよ…」と話を聞き始めたときには思ったのですが、後に続く話を聞いて気持ちが一変しました。








理学療法士の先生は無理に希望を持たせようとかそういう感じではなく、ただ淡々と脳の仕組みや事例、だから今からできることがあるのだという説明を静かにしてくれました。








脳を損傷した、もう元には戻らない。それは事実だけど、だから何もできないわけじゃないということにすごく救われました。


(つづく)


おまけ





アルパカ発見してました!

(漫画・文 四月さよなら)

《関連マンガ》
■ 「0歳娘が脳梗塞になった話」全9話
・「なぜけいれんが…?」0歳娘が脳梗塞になった話(その1)
・「昨日まで家族3人、川の字で寝ていたのに…」0歳娘が脳梗塞になった話(その2)
・「38℃!?」今度は夫が熱を出し、まさかの…0歳娘が脳梗塞になった話(その3)
・「治療法はありません」に絶句…0歳娘が脳梗塞になった話(その4)
・1ヶ月検診で言われた信じられない一言…0歳娘が脳梗塞になった話(その5)
・「10日ぶりに目が開いた!」0歳娘が脳梗塞になった話(その6)
・「結局原因は?」0歳娘が脳梗塞になった話(その7)
・「親の食事は一切出ない?!」0歳娘が脳梗塞になった話(その8)
・「お父さんの子供でもあるんだからね」のひとことに涙、夫に変わってもらった矢先なんと2度目の…0歳娘が脳梗塞になった話(その9)


■「 0歳で脳梗塞になった娘のその後」現在連載中
・「発達の遅れ…?」おもちゃに号泣、ひたすらに手をなめる…当たり前の成長が当たり前じゃない娘がついに!?
・0歳で半分以上の脳を損傷…歩ける?しゃべれる?それ以前に嬉しかった娘の成長
・「困るよ!」小児科医の言葉に唖然…脳梗塞になった0歳娘を初めて近所の病院に連れて行ったときの話
・東京と大阪の違い?このストレートさは「県民性」ではなく…数年後に改めて気付いたこと【医師から告げられショックだった0歳娘の診断名】
・「今のは発作?!」娘のてんかんに怯える日々【0歳で脳梗塞になった娘のその後】
・「あ、これ間違えたな…」娘の病気についてママ友にカミングアウトしたら【0歳で脳梗塞になった娘のその後】
・「ふにゃふにゃでグラグラ…」周りの赤ちゃんとの違い【0歳で脳梗塞になった娘のその後】


四月さよならのブログ「四月家の人々」
入院中のすいかの姿から現在の元気で楽しい様子まで、いろいろと写真や漫画で綴っています。

四月さよならinstagram
思っていたよりも普通に楽しくて、呑気で、そういう日々の一コマを漫画にしています。

  1. 1
  2. 2
  3. 3