水木一郎、加山雄三からNight Tempo、藤井風まで2022年の日本の音楽シーンまとめ(40代以上向け)!

2022/12/23 17:00 龍女 龍女

石川さゆり (1958年1月30日生れ)


(石川さゆり イラストby龍女)

筆者は50周年を迎えたアーティストとして
松任谷由実を取り上げた。
荒井由実として『返事はいらない』のシングルが発売されたのが、1972年7月5日。

翌年の1973年の3月25日に発売された『かくれんぼ』でデビューしたのが、石川さゆりである。
当時はホリプロ所属で、デビューのきっかけになったTV番組が『ちびっ子歌謡大会』で、他の二人(山口百恵・森昌子)は『スター誕生』の違いはあるが、当初は「ホリプロ三人娘」として売り出そうとしていたアイドル歌手だった。

しかし、山口百恵と森昌子はすぐにヒット曲を連発していったが、すぐに売れなかった。
二葉百合子(1931年6月23日生れ)に弟子入りしたり、日本舞踊を習得するなど芸を磨いた雌伏の時を経た。
1976年のアルバム『365日恋もよう』からシングルカットされた
『津軽海峡・冬景色』(作詞:阿久悠、作曲:三木たかし)が1977年に大ヒット。
ここから演歌歌手としての快進撃が始まる。

もう一つの代表曲と言えば『天城越え』(発売1986年 7月21日。作詞:吉岡治、作曲:弦哲也)である。
この楽曲は、松本清張の小説『天城越え』と関係があるのかと思ったら、あまり関係がないようである。
しかし、歌詞の内容は行間から男女のドロドロした物語が透けてみえてくる。
こうした物語がある歌詞の世界を歌わせたら、石川さゆりは天下一品なのである。

サントリーの角瓶ウィスキーのCMソング
『ウイスキーが、お好きでしょ』(発売1991年2月21日。作詞:田口俊、作曲:杉真理)
他のアーティストもカバーしていてCMは続いているが、石川さゆりのヴァージョンが一番印象的だったはずだ。
椎名林檎とコラボした『暗夜の心中立て』/『名うての泥棒猫』(発売2014年4月2日)
着物が似合って妖艶な女性という共通点で石川さゆりのキャラクターと合っていた。

ルパン三世PART4のエンディング『ちゃんと言わなきゃ愛さない』(発売2015年10月21日。作詞:つんく、作曲:大野雄二)
峰不二子を彷彿とさせる石川さゆりの歌声がアニメ映像と楽しめる出来になっている。
石川さゆりは、妖艶な女性の物語を語る歌手としての定評を得ている。

実は、芸能界デビューとなったのは、歌手としてではなくフジテレビの秋のドラマ『光る海』(1972年)での出演だ。
本名は石川絹代で、ドラマのプロデューサーの岡田太郎(1930年生れ)が「さゆり」と命名したそうだ。
ちなみに岡田太郎とは、あの大俳優・吉永小百合(1945年3月13日生れ)の夫である。

石川さゆりは、俳優としても近年は大河ドラマ『麒麟がくる』(2020年)で主人公明智光秀(長谷川博己)の母・牧を演じている。


これからもどんなミュージシャンとコラボするのか?
妖艶な女性を演じる歌手、石川さゆりに注目である。

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