水木一郎、加山雄三からNight Tempo、藤井風まで2022年の日本の音楽シーンまとめ(40代以上向け)!

2022/12/23 17:00 龍女 龍女

原田知世がデビュー40周年


(原田知世 イラストby龍女)

原田知世(1967年11月28日生れ)がデビュー40周年を記念して
3月23日にオリジナルアルバム『fruitful days』
10月5日にベストアルバム『原田知世のうたと音楽』
を発売した。

真田広之に会いたくて1982年の『伊賀忍法帖』のヒロインオーディションを受けた。
選ばれたのは、渡辺典子(1965年7月22日生れ)だが、最終選考に残った。
映画のプロデューサーの角川春樹の目に止まり、特別賞を受賞。
フジテレビのドラマ『セーラー服と機関銃』で主演デビュー。
この時自ら歌った『悲しいくらいほんとの話』(作詞:来生えつこ、作曲:来生たかお)がデビュー曲になった。
この曲は作詞作曲は映画版『セーラー服と機関銃』の主題歌と同じ姉弟コンビである。
原田知世は、角川春樹がプロデュースする映画の看板俳優として薬師丸ひろ子(1964年6月9日生れ)・渡辺典子と並んで、角川三姉妹と呼ばれた。

原田知世の人気を決定づけた映画は『時をかける少女』(1983年7月16日公開。大林宣彦監督)である。
主人公の芳川和子を演じた。
この時に主題歌として歌った『時をかける少女』(発売1983年4月21日。作詞作曲:松任谷由実)は大ヒットした。
学園ドラマであり、タイムリ-プモノの走りのような作品である。

この映画は後世の映画人にも多大な影響を与えた。
細田守監督の同名のアニメ(2006年)があるがこれは後日談で、主人公は芳山和子から姪の紺野真琴(声・仲里依紗)に変わっている。
更に実写としてリメイクされた『時をかける少女』(2010年)でも主演は原田知世と同じ長崎出身の仲里依紗であるが、設定は芳川和子の娘・あかりとなっている。
しかし、この時母親の和子を演じたのは、原田知世ではなく、安田成美である。
1983年の映画は原田知世にとっては何だったのかと考えてしまう。

1987年に角川春樹事務所を辞め、姉の原田喜和子と個人事務所を開く。
1990年代に入ると俳優業と並行して、音楽活動に比重が大きくなったそうだ。

筆者が原田知世の音楽活動で特に印象に残っている時代はこの90年代である。
ムーンライダースの鈴木慶一(1951年8月28日生れ)が10枚目から12枚目の三作連続アルバムをプロデュースした。
次はスウェーデンの音楽プロデューサーのトーレ・ヨハンソン(1959年11月6日生れ)が手がけた。

この二人のプロデューサーは、「渋谷系」と呼ばれる音楽の代表的な存在でもある。
筆者はこの頃高校から大学に行く頃の時代だったから熱心に聴いていたかと言えばそうではない。
渋谷で中古の洋楽アルバムを買いあさっていた若者であった。

筆者にとって、原田知世とは近くて遠い不思議な存在の人である。

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