「困るよ!」小児科医の言葉に唖然…脳梗塞になった0歳娘を初めて近所の病院に連れて行ったときの話(3/3)

2021/12/20 12:00 四月さよなら 四月さよなら

お医者さんは慌てたような怒ったようなとにかくすごい勢いでした。





受付で最初に言ったんだけどな…と思いましたが、もうなんか言い返す気力もなく…



正直帰ろうかなと思いましたが、ここまで来てるのでやった方がすいかのためだなと思いお願いしました。(このときは家庭で浣腸ができることを知らず病院でしかやってもらえないと思っていました。)



「こんなの受け取れないからね」という言葉が今でも頭に残っています。すいかが脳梗塞になったことも辛いけど、脳梗塞になったすいかを拒否されることもまたすごく辛かったです。試練が続くなあと思いました。

私がもっと丁寧に説明したら良かったのかも知れませんが(脳梗塞の予後のフォローは大学病院で定期受診するので必要ないこと、便秘や風邪などの軽い病気のみ診てもらいたいということ)当時はもうそんな気力はありませんでした。

そして、また便秘で全く出なくなってしまい(脳性麻痺の子は便秘しがち)今度は迷って行かなかったもうひとつの病院へ行くことに…



この病院に断られたらもう後がないので、めちゃめちゃ緊張しながらも頑張って説明しました。





損傷した脳が元通りになったわけじゃないし、薬もたくさん飲んでるから、元気と言っていいのか分からない気持ちもありましたが、今こうして一緒に外を歩けてることが「元気になった」ということかも知れないと思いました。

受付の方のシンプルで温かいコミュニケーションに救われました。



お医者さんも何も驚いたりせず、私の話を淡々と聞いてパソコンに記録を残していってくれました。その様子を見ていて、やっとすいかの居場所ができたと本当に安心しました。



当時は嫌な気持ちになりましたが、ちゃんと話を聞いてくれるA病院と出会えたことで、B病院と我が家は単に「合わなかった」んだなと思うようになりました。
例えば自分が風邪を引いて近所のクリニックに行ったとき、私には何の疾患もないので拒否されることなく診察してもらえると思います。でもこの病院にとってすいかはそうではなかった、というだけのことなのだなと。悲しいことですが、受け入れてくれる素敵な病院が他にあったことでそういう風に考えることができるようになりました。

A病院にはその後、我が家が再び引っ越しするまでの3年間お世話になりました。心配していた待ち時間も、携帯で順番を確認して近くなったら病院に行くというスタイルだったので待合で長時間待つことはありませんでした。

子どもの病院選びは自分以上に気を使いますが、心が折れるようなことがあっても、全ての病院がそうではないんだなということが分かったし、自分自身も心を開いてお医者さんとコミュニケーションを取ることも大切なのかなと思います。


(つづく)

(漫画・文 四月さよなら)

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■「 0歳で脳梗塞になった娘のその後」現在連載中
・「発達の遅れ…?」おもちゃに号泣、ひたすらに手をなめる…当たり前の成長が当たり前じゃない娘がついに!?
・0歳で半分以上の脳を損傷…歩ける?しゃべれる?それ以前に嬉しかった娘の成長


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