この夏は『緊急取調室』『刑事7人』が放送!なんでテレビ朝日は刑事ドラマが多いのか?その理由とは?

2021/7/7 22:00龍女龍女

①テレビ朝日と東映の関係

筆者はシナリオライターの修業時代に通っていたシナリオセンターの授業で、ある本を紹介された。
長谷川公之「シナリオ別冊 犯罪捜査大百科 復刻版 2013年 03月号 [雑誌]」である。

この本は、刑事ドラマを書きたいときに基本的な警察組織の仕組みや捜査のやり方などあらゆる基礎知識が書かれてあるネタ本である。
この本の著者である長谷川公之(1925~2003)は、警視庁鑑識課法医学室に勤務した後に脚本家に転向した。
東映で『警視庁物語』シリーズ(1956~1964)を24本手がけた。
映画だが、これが現在の刑事ドラマの源流の一つとなっているそうで、手法はそのままテレビ朝日の前身のNETテレビ(日本教育テレビ)で、『特別機動捜査隊』(1961~1977)に繋がっている。
更に東映の幹部、当時の興行部長に特別高等警察出身の中川茂夫という人がいたそうだ。
スタッフに警察出身者がいたので、警察を描く背景のリアリティーの根拠があった。


さかのぼること、1957年に東映と日本短波放送及び親会社の日本経済新聞と旺文社の3社によって、日本教育テレビは設立された。
初代会長に就任したのは、東映創業者である大川博で、1960年には社長にも就任した(日動映画を買収して東映アニメーションに発展させた。朝ドラの『なつぞら』の東洋映画の社長大杉満のモデルで角野卓三が演じている)。
開局以前、東映と朝日新聞社は合弁会社テレビ朝日ニュース社を作り、局では専門のニュース番組を作っていた。
当初は教育目的の番組編成だったが振るわず徐々に総合放送局にシフトしていった。
1966年に東映の持株の半分を朝日新聞社が譲受して、朝日新聞社の傘下になった。
1977年に社名が全国朝日放送株式会社と変更され、現在のテレビ朝日と局名が変わった。
2003年には正式に会社名も株式会社テレビ朝日になっている。

テレビ朝日に局名が変わった1977年には水曜日の22時にある刑事ドラマが始まった。
次はそのドラマについて、触れていこう。

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