【ローソンだけじゃない】レトロ懐かしい復刻版パッケージをまとめてみた

2015/6/5 23:59 服部淳 服部淳


どうも服部です。6月2日よりコンビニのローソンで40周年記念企画として、メーカーとのコラボ商品を販売しているのですがご存じですか?「プレミアム商品」「楽しい商品」「懐かしい商品」と3つの切り口で、計40品を発売するのだそうです。昭和時代をあれこれ検証していくこのコラムでは、もちろん「懐かしい商品」を取り上げます(冒頭の写真は、とあるローソンの陳列棚)。

ちなみに、ローソン1号店は、1975年(昭和50年)6月14日に大阪府豊中市にオープンしたのだそう。その前年の1974年(昭和49年)5月15日に日本のコンビニ1号(諸説ありますが)といわれるセブン-イレブン1号店が東京都江東区豊洲に出店していたので、わずか1年の差だったのですね。

その後、ローソンは関東と関西の大都市圏を中心に展開していたコンビニチェーン「サンチェーン」と1989年(平成元年)に合併。全店舗をローソンに統一し、規模を拡大していきました。著者の実家近くの駅前にも以前はサンチェーンがありましたが、いつしかローソンになっていました。

では、その「懐かしい商品」とやらを早速見てみましょう。


復刻されたスナックは3品、「カルビー かっぱえびせん」「カルビー ポテトチップス うすしお味」「コイケヤ カラムーチョ」と、誰もが馴染みのある商品だと思います。いずれもパッケージ表面に「復刻版」と印字がされていて、同左下には「発売当時のパッケージデザインをイメージしたものです」と書いてあります。それでは、それぞれの商品を現在売られているものと比較してみます。

※中身は現在発売されているものと同じとのことなので、比較はしません。



■「カルビー かっぱえびせん」

日本人で知らない人はほぼいないでしょう「かっぱえびせん」。右が51年前となる1964年(昭和39年)に発売された当時のパッケージ復刻版です。イラストのエビが、復刻版のものは生々しく描かれています。スナック自体の写真を比べると、現在のものは、ところどころ赤い色素が見られますが、復刻版のスナックにはほとんど見られません。

現在のパッケージには、CMでお馴染み「やめられない とまらない」というフレーズが書いてあります。食べ止らないときに最適な言い訳となるこのフレーズは、日本の食品CM史上でも至高なものだと著者は信じてやみません。



■「カルビー ポテトチップス うすしお味」

お次は、右がローソンと同じく40周年(1975年発売)を迎えた「ポテトチップス うすしお味」の復刻版です。基調であるオレンジ色は今も引き継がれています。商品下部には「カルビー株式会社」と製造者の正式名称が印字されていますが、考えてみると現在の食品パッケージの表面に「◯◯株式会社」などとお堅く書いてあることって、まず見ないですよね。

余談ですが、著者は最初、現在版ポテトチップスに「コイケヤ ポテトチップス うすしお味」を間違って買ってきてしまい、気付いて買い直しました。

ポテトチップス好きの方なら当然知っているのでしょうが……。


商品カラーから商品名表示の位置や書体まで、あまりにも似すぎです(左がコイケヤ、右がカルビー)。



■「コイケヤ カラムーチョ」

3つ目は、31年前となる1984年(昭和59年)に発売された「コイケヤ カラムーチョ」の復刻版(右)です。復刻版の裏面に記載されているところによると「発売当時は、辛い味のポテトチップスは他になく、全く売れない日が続いた」のだそうです。ところが、ある店で爆発的に売れたことをきっかけに口コミで広がり、「激辛ブームの火付け役」となったのだとか。辛口スナックが多数売っている現在からすると、ちょっと信じられない逸話ですね。

発売当初は1種類だったフレーバーも、現在では「大辛ホットチリ味」「山わさび味」など種類が増え、オリジナルのカラムーチョには「ホットチリ味」とフレーバー名が表示されるようになっています。

30年前に発売のカラムーチョはまだしも、50年ほど前のかっぱえびせんとなると、読者の方でリアルタイムにパッケージを見たという方はかなり少ないのかと思いますが、たとえ見たことがなくとも、ノスタルジーな気分が味わえるのが不思議なところです。



■Amazonで見つけた、こんな復刻版

ということで、他に手軽に復刻版を手に入れられることはできないかと考え、Amazonで復刻版商品を探してみました。

※商品画像をクリックすると、Amazonの商品ページに遷移します。記事執筆時にはいずれも在庫があるものをピックアップしましたが、在庫数が少ない物もあり、ご覧の際に品切れの場合も予想されます。

まずは、ウイスキーから。


こちらは、NHKの朝ドラ「マッサン」で一躍知名度がアップした、竹鶴政孝が社長を務めていた1962年(昭和37年)に発売した「初号スーパーニッカ」の復刻版だそうです。

サントリーの公式ページによると、「1962年、満を持して発売されたスーパーニッカは、大卒初任給が1万7000円だった当時、3000円という高価格。中身だけでなくボトルにも凝っていた。生産量は年に1000本程度とごく少なく、市場では幻のウイスキーとささやかれた」という、日本が誇る超高級ウイスキーだったのです。


こちらは、30オーバーの方には懐かしの「はちみつレモン」。Wikipediaによると、1986年(昭和61年)9月よりサントリーがホット飲料として発売。コールド飲料としても販売するようになると人気は加速、1989年にブームはピークに。しかし、「はちみつ」「レモン」という普通名詞の組み合わせである商品名が仇となり商標登録ができず、他社からも同名商品が続々参入、2003年に販売を中止していました。嬉しいことに、2011年10月4日にサントリーが全国でペットボトル入りの商品として復刻販売を開始しています。

運動の後に飲むと、無茶苦茶おいしいんですよね。


次は食品を離れて文房具。トンボ鉛筆創立100周年を記念し、復刻された鉛筆です。Amazonの商品紹介によると「1928年(著者注:昭和3年)に発売されたこの『TOMBOW。DRAWING。PENCILS』は、当時、トンボのマークが初めて使用された鉛筆でした。。。深い緑色に金の箔押しをした鉛筆、缶ペンケース、中の説明書も当時のモデルをほぼ忠実に再現しています。当時を彷彿とさせるデザインと質感を楽しむことができます」とのこと。

なるほど、今見てもカッコイイですね。


お次は、昭和初期に発売されたクレパスの復刻版。当時のものを忠実に再現した形状とパッケージデザインで、当時のクレパスに近い使用感を味わえるのだそう。

さすがにこれはリアルタイムでは見たことないですが、シンプルながら味わいのあるデザインが素敵です。


クレパスに続いては、ぺんてるの「クレヨン」、1955年(昭和30年)発売商品の限定復刻版だそうです。ぺんてるのイメージキャラクターである「ペペ&ルル」が描かれていますが、現在の商品にもデザインはややリニューアルされながらも同じ「ペペ&ルル」が描かれているため、懐かしいと感じた方も多いのでは? ちなみに、「ペペ&ルル」は、当時松坂屋宣伝部に在籍していた画家の宮永岳彦氏がデザインしたものだそうです。詳細はこちら


続いては書籍です。Amazonの商品紹介によると「大正3年(1914),朝日新聞での連載終了から一月余りした9月20日に岩波書店から単行本として刊行されたこの本は,漱石自身が函から奥付まで装丁した格別な1冊となりました.刊行100年を記念して初版本を復刻」したものだそうです。少し値が張りますが、漱石ファンならずとも、手に入れたくなる逸品ですね。



■【おまけ】そういえば、こんな復刻版もありました


最後は、個人的に期待していただけに残念だった復刻版、東京近郊在住の方ならご存じ「みどりの山手線ラッピングトレイン」です。2013年1月から12月までの期間限定で、みどり色の山手線登場50周年記念として実際に走っていた復刻版電車です。ボディーの素材の違いからか、1988年(昭和63年)まで走っていた103系の山手線を懐かしむにはちょっと……な感じでした。しかし、もう2年前にもなりますか(遠い目)。



引き続き、昭和のあれこれについて書いていきたいと思います。

(服部淳@編集ライター、脚本家)



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