木村拓哉の最新主演作『未来への10カウント』のヒロイン役は、本人待望の満島ひかり。何故一流の女優たちはキムタクと共演したいのか?

2022/4/28 16:00 龍女 龍女

未来への10カウントの発端を紹介しよう(ネタバレ注意)。


桐沢翔吾(木村拓哉)は、妻・史織(波瑠)にも先立たれ生きる気力をなくしていた。
ピザの配達で何とか食い繋いでいた。
桐沢翔吾はかつて高校のアマチュアボクシングのチャンピオンだった。
同級生で親友の甲斐誠一郎(安田顕)は日本フェザー級チャンピオンを経て、現在は甲斐ジムの経営をしている。
桐沢翔吾が心配な甲斐誠一郎は一緒に久々に母校松葉台高校のボクシング部の監督
芦屋賢三(柄本明)に会いに行く。
胃がんで半分切除した芦屋賢三は、ボクシング部の監督を引退していた。
実は自分が46年間監督をしていたボクシング部が存続の危機だと語り出す。
監督を引き継いで欲しいと、芦屋賢三に頼まれるが、桐沢翔吾は断る。
せめてコーチでも良いと、机の上で土下座されてしまった桐沢翔吾は断るづらくなり渋々コーチを引き受ける。

母校松葉台高校は桐沢が在籍していた頃はヤンキー校であった。
現在は校長の大場麻琴(内田有紀)によって進学校に変わっていた。
桐沢翔吾は校長室に呼ばれ挨拶をすると、実は芦屋賢三の娘で一年後輩のボクシング部のマネージャーだった芦屋麻琴であった事を知る。
ボクシング部の新しい顧問は、国語教師で美術部の副顧問だった折原葵(満島ひかり)。
ボクシングのことはまったく分からない素人である。
礼儀正しい言葉遣いの女性である。
しかし、ボクシング部に部室に向かう途中の廊下で走っている生徒を乱暴な言葉で注意する。


(『未来への10カウント』第2話の木村拓哉と満島ひかり イラストby龍女)

部室に入り、コーチ就任の挨拶をする。
そこには唯一の三年生で部長で東大進学の期待がかかる伊庭海斗(高橋海人)。
女子部員の二年生水野あかり(山田杏奈)。
二年生は他に3人。
中学時代は空手部だったが、高校には無かった代わりにボクシング部に入った玉乃井竜也(板東龍汰)。
中学時代は文芸部の友部陸(佐久本宝)。
マネージャーの西山愛(吉柳咲良)。
一年間、自主練ばかりで部員が5人に減ったボクシング部の存続を任された桐沢翔吾の未来への10カウントが始まった。

満島ひかりは俳優として個性を一言で表すなら
うざかわいいである。
その個性を最大に生かして、ボクシングを知らない役を当てられた。

満島ひかりは鹿児島で生れたが、両親が体育教師だったので赴任先の関係で沖縄市に移り住んだのだろう。
沖縄アクターズスクール出身者で構成された7人組のユニットFolderにHIKARIとして加入しデビュー。
リードヴォーカルの三浦大知(1987年8月24日生れ)は「和製マイケル・ジャクソン」と呼ばれた、天才少年だった。
声変わりで三浦大知が抜けた後はFolder5で活動した。
Folderの音楽性は、R&Bだったので、SMAPと非常に近い。
木村拓哉が憧れの存在だったのは容易に想像がつく。

このドラマは木村拓哉にとっては初めての学園スポーツ青春モノである。
満島ひかりを始め、波瑠・生瀬勝久とTBSの『ごめんね青春!』とキャストが被っている。
特に波瑠は『ごめんね青春!』では姉妹役を演じているので、満島ひかりを相手役として想定したときに波瑠の出演も決まったのだろうか?
生瀬勝久は、学園モノで校長にへつらう教頭役を演じさせたら抜群の個性を発揮する。


相手役では無かったが、30年ぶりに共演した内田有紀のように木村拓哉と共演している女優たちを観ていると、実に楽しそうである。
木村拓哉は、撮影スタッフとも仲良くしている話も良く耳にする。

視聴者としてこれまで木村拓哉の主演ドラマを数多く観てきた。
共通して言えることは、どの脇役の俳優も実に生き生きして見えるのだ。
これは常に良いドラマを作りたいという空気感が多幸感を持って画面に現れているせいではないだろうか?

どうして一流の女優たちは、木村拓哉と共演したいのか?
木村拓哉は相手の台詞を良く聞いて反応するのが天才的に上手い主演俳優だからではないだろうか?
そういう人が相手なら何度でも演技がしたくなる。
それが観たくて筆者は木村拓哉の新作がいつも楽しみなのだ。


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