木村拓哉の最新主演作『未来への10カウント』のヒロイン役は、本人待望の満島ひかり。何故一流の女優たちはキムタクと共演したいのか?

2022/4/28 16:00 龍女 龍女

①『武士の一分』(2006年12月)

山田洋次監督が藤沢周平原作の時代劇の三作目として選んだ作品である。
海坂藩の毒味役で毒のせいで盲目となってしまった三村新之丞を演じた。
上司の島田藤弥(坂東三津五郎)の罠にかかり、手籠めにされてしまった妻・加代を演じたのが
檀れい(1971年8月4日生れ)である。
宝塚の娘役として活躍して、2005年に退団して初の映画出演であった。


(『武士の一分』の1シーンから引用 イラストby龍女)

山田洋次監督は、映像作品に出たことがない人物を起用してスターにする。
『幸福の黄色いハンカチ』の武田鉄矢や『たそがれ清兵衛』の田中ミン(氵に民)が代表的な例だ。
檀れいもその一人に加わった。


②『マスカレード・ホテル』(2019年1月)

東野圭吾原作のサスペンスで、豪華キャストが出演するいわゆるグランドホテル形式の映画である。
木村拓哉は主人公の刑事新田浩介を演じる。
潜入捜査でホテルマンになった新田を指導するフロントクラーク山岸尚美を演じるのが

長澤まさみ(1987年6月3日生れ)だ。


(『マスカレード・ホテル』の1シーンから引用 イラストby龍女)

衝突しながら、事件を解決していくバディモノでもある。
こうした豪華キャストの映画となると相手役は、日本を代表する映画俳優で無いと釣り合わない。
長澤まさみは、大手映画会社東宝が誇る看板俳優である。
歴代の東宝シンデレラオーディションのグランプリの中でも一番の出世頭であろう。


木村拓哉が映像作品に出始めてからおよそ30年の歳月が経った。
相手役に注目して観ると、経歴を重ねて行くにつれ、ある変化に気づいた。
初期は、相手役は山口智子のように年上が多かった。
中期は、宮沢りえ・深津絵里・常盤貴子など同年代。
ここ最近の10年は、年下が増えてきた。
相手役の女優で起用される年代が変わったせいだ。
その一方で、今でも主役を張り続けている木村拓哉は非常に希な存在だと言うことがよく分かるだろう。

こういう言い方は大げさかもしれないが
今では吉永小百合しか生き残っていないスター俳優として役割を木村拓哉が担い始めたことは間違いない。


それでは最新作、『未来への10カウント』についてみていこう。

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