木村拓哉の最新主演作『未来への10カウント』のヒロイン役は、本人待望の満島ひかり。何故一流の女優たちはキムタクと共演したいのか?

2022/4/28 16:00 龍女 龍女

①『その時、ハートは盗まれた』(1992年11月~12月)

木曜の20時に放送されていた10代向けの「僕たちのドラマシリーズ」で、通常の連続のドラマの半分、5回で完結した。
1クール13回以下で終わる短い連続ドラマはアメリカではミニシリーズと呼ばれる。
主役は、この当時ポカリスエットのCMで人気があったモデル一色紗英(1977年4月29日生れ)である。

相手役はこれがドラマデビュー作だった内田有紀(1975年11月16日生れ)である。
木村拓哉も初の本格的連続ドラマ出演で、主人公が憧れる先輩役で3番手だった。

内田有紀は、番宣で出演したバラエティ番組『ノブナカなんなん?』で、ドラマの撮影当時の思い出を語った。
木村拓哉をキムキムと呼んでいたそうだ。

このドラマの脚本は、北川悦吏子(1961年12月24日生れ)である。
初めて木村拓哉と組んだ作品である。


(『その時、ハートは盗まれた』の頃の木村拓哉と内田有紀の2ショット イラストby龍女)

木村拓哉と内田有紀は『未来への10カウント』で久しぶりに共演した。


(『未来への10カウント』のオフショットでの木村拓哉と内田有紀 イラストby龍女)


②『ロングバケーション』(1996年4月~6月)

演じたのは、ピアノ講師で生計を立てている瀬名秀俊である。

山口智子(1964年10月20日生れ)が演じたのは
瀬名が同居していたルームメイトの朝倉の元婚約者で、モデルをクビになって転がり込んできた葉山南である。


(『ロングバケーション』の1シーンから引用 イラストby龍女)

1993年の月9『あすなろ白書』の取手治役で「俺じゃダメか」の台詞と共にバックハグが「あすなろ抱き」として、空前のキムタクブームが起こった。
ヒロイン園田なるみ(石田ひかり)の相手役ではないのにこれは異例のことだ。
1994年には『若者のすべて』でも群像劇の一人として注目された。

『あすなろ白書』を手がけた北川悦吏子が満を持して、木村拓哉を主役にオリジナル作品として手がけた。
主役として月9に帰ってきたのが『ロングバケーション』だったわけである。

山口智子は朝ドラ『純ちゃんの応援歌』(1988年10月~1989年3月)のヒロイン役を務めた後
『29歳のクリスマス』(1994年10月~12月)
『王様のレストラン』(1995年4月~6月)
の大ヒットの後に出演したのがこのドラマ。
月9の金字塔として名作となっている。
山口智子は、『ロングバケーション』が放送された前年の1995年に『純ちゃんの応援歌』の時に出逢った唐沢寿明と結婚している。
ずっと連続ドラマの主役級で忙しかったので、結婚を機に俳優以外の仕事を始めた。
山口智子は、このドラマに出演した後は、2004年の1月2日に放送された単発ドラマ『向田邦子の恋文』までドラマには出演していない。

演じたピアニストは注目されて、男性の間でピアノが習い事として人気になった。
これ以降、木村拓哉がドラマで演じた職業が人気になる現象が始まったのである。

    次へ

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6