4月スタートの朝ドラ、黒島結菜主演『ちむどんどん』は「朝ドラあるある」の宝庫だった!?

2022/4/14 22:00 龍女 龍女

朝ドラあるある①
主人公が明るい性格


今回の主役は沖縄本島南端の糸満市出身の黒島結菜(1997年3月15日生れ)。
羽原大介の前作『マッサン』に少し出ていた。
オーディション無しで選ばれた。


(比嘉暢子役の黒島結菜。所属事務所の宣材写真から引用 イラストby龍女)

役名の比嘉暢子(ひがのぶこ)の名字「ひが」は沖縄で多い。
岩手県を舞台にした朝ドラ『どんど晴れ』(2007年4月~9月)でヒロインを務めた
沖縄県具志川(現・うるま)市出身比嘉愛未(1986年6月14日生れ)と同じ名字だ。
沖縄特有で多い名字から、沖縄を代表するような社交性の高い性格を示している。
ドラマの冒頭で、いきなりシークァーサーをもぎ取って美味しそうに食べた姿からも分かる。
主人公はどの方向で積極的で明るいか?
間違いなく強調したい性格は食いしん坊である。


朝ドラあるある②
主人公の子役時代は母親役が主役扱い。


朝ドラは近現代史が時代背景で、主人公の多数は女性である。
ここがNHKのもう一つの看板である大河ドラマが主人公が男性が多いのと棲み分けになる。
主人公が大人になってからの人生の目的の動機付となる部分なので、重要な役割を果たしている。
しかし、主人公の子役は大体一週間ほどで退場してしまう。
その為オープニングの表記を見ると、主人公の子役は出演者の順番では主人公扱いされていない。
母親役の俳優が1番手に表記される。

今回の1番手は浦添市出身の仲間由紀恵(1979年10月30日生れ)である。

先日放送終了した『カムカムエヴリバディ』のクランクアップ(出演者が撮影終了すること)の記者会見で主人公を演じた川栄李奈(1995年2月12日生れ)が

「30年後には主人公の母親役で出たい」
と言っている。
それくらい、主人公の母親役は朝ドラでは重要な役柄だ。

一方の仲間由紀恵は朝ドラの主人公の経験はない。
しかし、大河ドラマ『功名が辻』(2006)の主役である山内一豊の妻の千代を演じた。
朝ドラ『花子とアン』(2014年4月~9月)では、主人公・村岡花子(吉高由里子)の親友葉山蓮子を演じ、副主人公扱いであった。


(『花子とアン』の仲間由紀恵 イラストby龍女)

沖縄を舞台にしたNHKの時代劇『テンペスト』でも主役を演じている。
つまり沖縄を代表する主演俳優と言えば、仲間由紀恵なのである。
だから、娘役の黒島結菜は次世代の沖縄を代表する主演俳優候補として期待されていることが分かる。
母親役の俳優は、主役の経験が豊富だから、初めて大きな作品の主役となる若手俳優に、その心得を指導する大事な役割がある。


次は朝ドラがのんびり観るどころでは無くなる、ドキドキの展開を誘引するあるあるを紹介しよう。

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