4月スタートの朝ドラ、黒島結菜主演『ちむどんどん』は「朝ドラあるある」の宝庫だった!?

2022/4/14 22:00 龍女 龍女

朝ドラあるある⑧
地元に関係ない脇の俳優は常連組が多い


毎回筆者はシナリオライターの方に注目してしまう。
違う観点を探ったところ、演出の方に目を転じてみた。

配役の最終判断はプロデューサーにある。
『カムカムエヴリバディ』のアニー・ヒラカワ(森山良子)のようにキャスティングディレクターのような専門職はあるが、朝ドラでは同じような役職を何というか筆者は知らない。
プロデューサーは、総合的な判断してまとめ上げる役割ではある。
判断材料として、現場のトップの演出から観て次の配役候補として、印象が良かった俳優が次の朝ドラの出演も決まる事は想像に難くない。

3人体制の演出の中でもチーフと思われる木村隆文(1964年生れ)に注目した。
これまで手がけた主な朝ドラ作品は
ひまわり(1996年4月~9月)
どんど晴れ
梅ちゃん先生
(2012年4月~9月)
ごちそうさん(2013年10月~2014年3月)
なつぞら(2019年4月~9月)
となる。

木村隆文がメイン演出になった最初の作品は『どんど晴れ』である。
ゲスト出演で主人公を演じた比嘉愛未の登場を期待している。

次に手がけた『梅ちゃん先生』からは
主人公下村梅子(堀北真希)の夫になる安岡信郎(松坂桃李)の父親幸吉を演じた
片岡鶴太郎(1954年12月21日生れ)
暢子が上京した下宿先(沖縄タウンがある横浜市鶴見区)の主人・平良三郎を演じる。
朝ドラは他にも
『チョッちゃん』(1987年4月~9月)
『春よ、来い』(1994年10月~1995年9月)
『とと姉ちゃん』(2016年4月~9月)
に出演した。

『ごちそうさん』からは主人公め以子(杏)の弟卯野照生を演じた
井ノ脇海(1995年11月24日生れ)が暢子の就職先の西洋料理店の先輩・矢作知洋を演じる。
西洋料理の見習いコックを演じるのは『ごちそうさん』以来である。
他にも『ひよっこ』(2017年4月~9月)にも出演している。

『なつぞら』からは2人。
洋菓子屋の息子小畑雪次郎を演じた山田裕貴(1990年9月18日生れ)が暢子の姉・良子(川口春奈)の同僚の教師である石川博夫を演じる。


(山田裕貴 イラストby龍女)

朝ドラ出演は2度目だが、繊細な演技を得意としつつ体力があるので、これからも朝ドラの常連としても期待の俳優である。

もう一人は戸次重幸(1973年11月7日生れ)だ。


(戸次重幸 イラストby龍女)

北海道札幌市手稲区出身。
『なつぞら』で演じた開拓民の山田正治同様、東京から来た人の役として、民俗学者青柳史彦を演じている。
朝ドラ出演自体は3度目で東京の月島を舞台にした『瞳』(2008年上半期)にも少しだけ出ている。
北海道を代表する俳優集団TEAM NACSのメンバーだが、バラエティ番組『ハナタレナックス』の企画に 「おならで運命演奏」があった。メンバー中唯一おならが出来なかった。
ミスター残念とは呼ばれるが、清潔感がある。
洗練された東京で働くエリートの役を与えられても違和感がない。


朝ドラは月~金まで朝の8時から15分間のドラマだ。
少しずつ毎日読める、新聞の連載小説の続きを読む感覚で、わくわくしながら観る形式が産まれた。
より面白くする様々な仕掛けが考案され形式化された。
しかし、形式ガチガチに作っても面白くない。
型破りはどこにあるのか?
見つけるヒントとして、あるある探しが楽しい。


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