上白石萌音、深津絵里、川栄李奈のトリプルヒロインの朝ドラ新作『カムカムエヴリバディ』!『ちりとてちん』『平清盛』過去のNHKドラマとの共通点はあの人だ!?
④向田邦子賞受賞作『ちかえもん』
時代劇はチャンバラだけが楽しいジャンルのツボではなかった。
舞台では時々演じられ続けてきたが、映像作品ではすたれてしまったモノに時代劇ミュージカルがある。
実はその手の歌曲で突如大ヒットしたのが松平健の『マツケンサンバⅡ』で作曲したのは、宮川彬良(1961年2月18日生れ)である。
その宮川彬良が音楽監督として、藤本有紀と組んで作った時代劇ドラマが
『ちかえもん』である。
(万吉に説明をしている近松門左衛門 イラストby龍女)
ちかえもんとは、江戸時代を代表する劇作家、近松門左衛門(1653~1725)の略である。
筆者は名前だけは小学校低学年の頃から知っていた。
歴史の学習漫画の中で、偉人の一人として『日本のシェイクスピア』と紹介されていた。
元々ウィリアム・シェイクスピア(1564~1616)はイギリス最初の黄金時代と呼ばれるエリザベス1世(1533~1603)の頃のイングランドで活躍した劇作家で、徳川家康と同じ年に亡くなった。
近松門左衛門は、江戸前期の元禄文化を代表する人物で、どちらも未だに上演される作品の作者だった共通点があって、こんな異名が付けられた。
筆者は、このドラマの構造上、藤本有紀の発想は1998年の映画『恋におちたシェイクスピア』からきたのではないかと考えている。
その映画は、『ロミオとジュリエット』の初演から『十二夜』を創作するにいたる課程を扱っている。
実在する人物も登場するが内容はフィクションである。
ウィリアム・シェイクスピアも近松門左衛門も作品しかその人となりを知ることが出来ないくらい史料が少ない。
『ちかえもん』は近松門左衛門の代表作、『曽根崎心中』(1703年初演)が誕生する過程を、想像して書いたフィクションだ。
このドラマは、竹本座座長の竹本義太夫(1651~1714。演じるは北村有起哉)からも愚痴られるくらい、ウケなくなった浄瑠璃作家の近松門左衛門の前に現れた謎の男との出逢いから始まる。
「不孝糖」と言う名の飴をうる飴売屋の万吉である。
近松門左衛門の名前が覚えられず、仕方なく呼ぶようになった名前が「ちかえもん」である。
万吉役は、すっかり藤本作品の常連になった青木崇高(1980年3月14日生れ)。
主役の近松門左衛門役は、劇作家で俳優の松尾スズキ(1962年12月15日生れ)が演じた。
このドラマは、昭和歌謡の替歌で構成されるミュージカルともなっている。
後に青木崇高との結婚で話題になったが、実は重要な配役だった人物が出ている。
(花魁・お袖を演じる優香。 イラストby龍女)
近松門左衛門のなじみの年増の花魁・お袖を演じた優香(1980年6月27日生れ)である。
時代劇経験(大河ドラマ『新選組!』『花燃ゆ』)があって、音楽に合わせられるコメディセンス(長年の志村けんとのコント)がある人物はそうそういない。
最新作『カムカムエヴリバディ』に至る藤本有紀脚本のNHKドラマについて振り返っていった。
NHK向きの名作を連発できたのは、NHKが大事にしている、言葉。
特に国文学の中心にあった関西の言葉を主にした言葉遊びの達人だからである。
なかなか言葉に長けた脚本の世界観を展開できる人はいない。
『カムカムエヴリバディ』は1925年のラジオ放送開始と同時に生れた初代のヒロインから、ラジオの英語講座を学ぶ事で展開される母娘3代のファミリーヒストリーだそうである。
今度は藤本有紀は英語を使ってどんな言葉遊びをしてくれるのだろうか?
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時代劇はチャンバラだけが楽しいジャンルのツボではなかった。
舞台では時々演じられ続けてきたが、映像作品ではすたれてしまったモノに時代劇ミュージカルがある。
実はその手の歌曲で突如大ヒットしたのが松平健の『マツケンサンバⅡ』で作曲したのは、宮川彬良(1961年2月18日生れ)である。
その宮川彬良が音楽監督として、藤本有紀と組んで作った時代劇ドラマが
『ちかえもん』である。
(万吉に説明をしている近松門左衛門 イラストby龍女)
ちかえもんとは、江戸時代を代表する劇作家、近松門左衛門(1653~1725)の略である。
筆者は名前だけは小学校低学年の頃から知っていた。
歴史の学習漫画の中で、偉人の一人として『日本のシェイクスピア』と紹介されていた。
元々ウィリアム・シェイクスピア(1564~1616)はイギリス最初の黄金時代と呼ばれるエリザベス1世(1533~1603)の頃のイングランドで活躍した劇作家で、徳川家康と同じ年に亡くなった。
近松門左衛門は、江戸前期の元禄文化を代表する人物で、どちらも未だに上演される作品の作者だった共通点があって、こんな異名が付けられた。
筆者は、このドラマの構造上、藤本有紀の発想は1998年の映画『恋におちたシェイクスピア』からきたのではないかと考えている。
その映画は、『ロミオとジュリエット』の初演から『十二夜』を創作するにいたる課程を扱っている。
実在する人物も登場するが内容はフィクションである。
ウィリアム・シェイクスピアも近松門左衛門も作品しかその人となりを知ることが出来ないくらい史料が少ない。
『ちかえもん』は近松門左衛門の代表作、『曽根崎心中』(1703年初演)が誕生する過程を、想像して書いたフィクションだ。
このドラマは、竹本座座長の竹本義太夫(1651~1714。演じるは北村有起哉)からも愚痴られるくらい、ウケなくなった浄瑠璃作家の近松門左衛門の前に現れた謎の男との出逢いから始まる。
「不孝糖」と言う名の飴をうる飴売屋の万吉である。
近松門左衛門の名前が覚えられず、仕方なく呼ぶようになった名前が「ちかえもん」である。
万吉役は、すっかり藤本作品の常連になった青木崇高(1980年3月14日生れ)。
主役の近松門左衛門役は、劇作家で俳優の松尾スズキ(1962年12月15日生れ)が演じた。
このドラマは、昭和歌謡の替歌で構成されるミュージカルともなっている。
後に青木崇高との結婚で話題になったが、実は重要な配役だった人物が出ている。
(花魁・お袖を演じる優香。 イラストby龍女)
近松門左衛門のなじみの年増の花魁・お袖を演じた優香(1980年6月27日生れ)である。
時代劇経験(大河ドラマ『新選組!』『花燃ゆ』)があって、音楽に合わせられるコメディセンス(長年の志村けんとのコント)がある人物はそうそういない。
最新作『カムカムエヴリバディ』に至る藤本有紀脚本のNHKドラマについて振り返っていった。
NHK向きの名作を連発できたのは、NHKが大事にしている、言葉。
特に国文学の中心にあった関西の言葉を主にした言葉遊びの達人だからである。
なかなか言葉に長けた脚本の世界観を展開できる人はいない。
『カムカムエヴリバディ』は1925年のラジオ放送開始と同時に生れた初代のヒロインから、ラジオの英語講座を学ぶ事で展開される母娘3代のファミリーヒストリーだそうである。
今度は藤本有紀は英語を使ってどんな言葉遊びをしてくれるのだろうか?
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