『オレたちひょうきん族』から『ザ・マスクド・シンガー』まで!?海外から輸入された番組形式が日本で成功する秘訣とは?

2021/10/13 22:00 龍女 龍女

今回のコラムは、Amazonプライム配信番組『ザ・マスクド・シンガー』を取り上げる。
9月から毎週金曜20時から配信開始で、10月15日にシーズン1の最終回エピソード9が放送される。


この番組をきっかけに過去に輸入されてヒットしたテレビ番組の歴史を考えてみた。

筆者はむかし、テレビっ子だった。
4歳頃から80年代の記憶がある。
日本のテレビ番組は、先行してテレビ放送が始まったアメリカのTV番組の影響が多大である。

例えばフジテレビのバラエティー番組の金字塔『オレたちひょうきん族』(1981年5月~1989年10月)。
実は多大な影響を与えたのは、今でもアメリカ本土では放送されている『サタデーナイトライブ』(1975年10月~NBC)である。
立ち上げた元プロデューサーの横澤彪(1937~2011)は
「大いに参考にしたというか、パクりました」(2010年1月10日付朝日新聞)
と述べている。
筆者は、小説家で数多くの喜劇人の評伝を書いた小林信彦(1932年12月12日生れ)の指摘で知った。

『サタデーナイトライブ』の長寿を保つ秘訣は、旬のコメディアン達が一定のシーズンで入れ替わること。
日本のフジテレビでは新しい世代のコメディアンを集める毎にコント番組を一から立ち上げる形式をとっている。
メンバー交代でも番組名を変えない形式は採り入れなかった。
他にも、『サタデーナイトライブ』の影響は、コントにニュースのパロディを用いるところから、フジテレビのアナウンサーも出演させる発想に繋がった。
しかし、生放送形式は採用しなかった。

2011年の6月から12月の半年間、月一だけ『サタデーナイトライブJPN』が放送された。


(所属事務所の宣材写真を元に引用 イラストby龍女)

筆者がフルで観たのは、ゲストが三谷幸喜の回であった。
コントのアドリブで三谷幸喜の大竹しのぶに対する想いが発言になって出てきたときは爆笑してしまった。
内容は、大竹しのぶが大好きだったのに、明石家さんまと結婚して以降、起用できなくなったとのこと。
この発言以降は三谷幸喜演出舞台・ゴルドーニ喜劇『抜目のない未亡人』(2014年6月新国立劇場)、脚本・監督の映画『ギャラクシー街道』(2015年10月)に大竹しのぶは出演したので、良い回を観られた。


そこで、今回はより元の番組に近い形式をとりながらも、そこそこ長寿番組となった番組を中心に取り上げたい。
ザ・マスクド・シンガーが成功する要因はあるのか?
過去の名番組を思い出しながら探っていきたい。
筆者の注目点は、歴代の名司会者である。
まずはこの番組からみてみよう。

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