【カラーで見る】第二次大戦終了わずか2ヵ月後、「東京」の赤裸裸な日常

2015/2/4 23:08 服部淳 服部淳

どうも、服部です。昭和の動画を紐解いていくシリーズ、今回は第二次大戦終戦わずか2ヵ月後、1945年(昭和20年)10月後半に撮影されたカラー映像を紹介していきたいと思います。

「Kamikaze Ceremony PD Tokyo; Way Of Life, Tokyo 1945-10-27 - 1945-11-01 WWII (full)」というタイトルでYoutubeにアップされている23分ほどの映像です。動画投稿者の説明書きによると、「USAF Film(アメリカ空軍フィルム)で、1945年秋に日本の飛行場で再現した神風特攻隊の出陣前儀式と、占領下の東京の生活を撮影した映像(著者訳)」という内容だそうです。ナレーション、BGMなど音声はなく、未編集。撮影意図の分からない箇所も多々ありますが、それでも十分貴重な映像です。早速見ていきましょう。
※動画はページ下部にあります。




航空被服(飛行服)を着た3人と、海軍の軍服を着た1人が映ります。


投稿者の説明にある通り、これは再現映像です。カチンコが映り込みます。


まずは敬礼。背後には戦闘機も用意されています。


角度を変えたり、やり方を変えたり、何度か撮り直しされます。勝者と敗者の立場の差を痛感させられます。


水杯(みずさかずき)を交わします。著者はその昔、飛行機を操縦する前にお酒を酌み交わして大丈夫なのかと思っていましたが、水です。二度と会えないかもしれない別れのときなどに、互いに杯に水を入れて飲み交わすしきたりです。


移動式の消火ポンプのようなものが次々と運び出されていきます。憶測の域を出ないですが、戦時中の消火活動を再現しているのかもしれません。




となると、穴の中に人が次々と入っていくこの場面は、防空壕に避難する再現なのでしょうか。




町工場のような場所で部品を作っているこちらは、軍需工場の再現シーンなんですかね。




再現シーンは以上のようで、続いてはどういうわけか、米兵2人と日本人女性1人の組み合わせ2組が、腕組みをしながら歩いてきます。軍が撮影しているフィルムのはずなのですが……。


今度は肩を組んだり、ほっぺを触ったりしています。撮影意図がさっぱりわかりません。


子供たちがやって来ます。


随分と高いところから釣りをしています。お節介ながら、画像左の階段を下りたところで釣れば良いのになどと思ってしまいます。


破壊された建築物のパーツを組み合わせて建てたバラック(仮設建築)と思われる住居が映ります。


猫を抱く女性。カメラに気付いてか、照れ笑い(猫のほうが先に気付いたようです)。


こちらはトタン屋根を組み合わせたようなバラックです。家の前にはまだまだ瓦礫が残っています。


この男性は使える素材を見つけたようで、加工に取りかかっています。


車通りどころか、人通りもほとんどない東京の住宅地です。




もともと共同の水道なのか、元は誰かの家庭内の水道だったのか、青空水道で食器洗いなどをする人たち。


運良く焼け残った木造住宅。この男の子の家なのでしょうか。


水が出ない井戸ポンプで遊ぶ男の子。どんな時代であっても、子供たちは無邪気です。




米軍の軍用車に乗せてもらっている子供たち。撮影していることに気付いた女性はびっくり。


このシリーズで何度も書いていますが、昔の子供たちは弟や妹をおぶったり、よく面倒をみています。最近ではまったく見ない光景ではないでしょうか。




ここでまたカチンコが入って場面が切り替わります。


消防署が映し出され、消防車が3台出動していきます。先を行く2台は茶色からカーキーの間のような色ですが……。


3台目は赤色のはしご車です。3台とも、手動のサイレンを回しながら疾走していきます。


警察に誘導されて右折していきます。


現場に到着すると、後部のほうから部品を外し……、


手動ではしごが伸びていきます。先ほどの赤い車体のはしご車ではないようです。


建物からは煙が出ています。消防隊員が2人、ホースを持ってはしごを上がっていきます。


消防隊員の制服です。耐火性はどうだったのでしょうか。まだしばらく消防活動シーンが続きますが、割愛します。興味がある方は動画でじっくりとご覧ください。




動画は再び生活シーンに戻ります。少年が映し出され、少年が去った後もカメラは同じ位置を映しています。背後に見えるトタンが少年の住処ということでしょうか。


カメラの前を荷物を担いで通り過ぎる男性。




防空壕として使っていたものなのか、カメラはトンネルのような所から出てくる人たちを立て続けに映します。防空壕だった所に暮らしている人もいるのだという説明用カットでしょうか。


別の防空壕と思われる入り口が映されているところに、赤ちゃんをおんぶした女性が通り、呼び止められたようです。


その後、女性は立ち去りますが……、


再び呼び戻されたようです。意図が知りたい……。




座ってお弁当を食べている女性にも容赦なくカメラは向けられます。


この子供たちも、扉の付いた防空壕のような所から出てきました。




夕方、橋の上を通る人たちは、橋の下を覗いていきます。皆、険しい表情をしています。何か不幸があったのでしょうか。


最後は再び、日本人女性と歩く米兵たちのシーン。今度は男女1対1です。


「ちょっとそこに座ろうか」というようなジェスチャーで道脇の段差に座ると……、


なぜか日本人男性が混じっていて、本を音読しています。入れ替わったみたいです。


さらには同じ場所で、先ほどとは違う女性2人が加わっていました。日本語の書き方を教えているようなやり取りが見られます。どうやら「我ら米兵は、日本人青年たちとのコミュニケーションもしっかり取っていますよ」というアピールシーンのようでした。そして映像は終了します。

いかがでしたか? 終戦からわずか2ヵ月。瓦礫が残る中、バラックや防空壕などに暮らしながらも、次の時代を切り開いていこうとしている息吹が感じられる映像だったのではないでしょうか。引き続き、歴史の1ページを紐解いていければと思います。

(服部淳@編集ライター、脚本家)



動画「Kamikaze Ceremony PD Tokyo; Way Of Life, Tokyo 1945-10-27 - 1945-11-01 WWII (full)」


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