かつて中央道に「魔のカーブ」が存在した

2013/10/8 12:00 ネットきのこ ネットきのこ


こんにちはネットきのこです。

10月6日深夜、運転の桜塚やっくん、車外へ…はねられ心臓破裂という大変悲しいニュースが駆け巡りました。

報道を見ると事故のあった現場は魔のカーブと呼ばれていたようです。



事故があったのは中国自動車ですが、魔のカーブと呼ばれる見通しが悪かったり、カーブや傾斜が危険な場所は日本各地にあります。

そんな魔のカーブですが、実は2003年まで中央自動車道にも存在していたことをご存知でしょうか。



もともと中央自動車道の上野原ICや談合坂SA付近はカーブに加えて起伏が激しく、事故多発区間でした。さらに交通量は1日5万を超える大動脈です。

事故に加え、カーブや起伏によるスピードの低下で慢性的な渋滞になっていたため、片側2車線だったものを3-4車線に拡幅工事することになりました。

通常の工事では、既に使われている高速道路の両側に車線を追加する形で車線を増やしますが、このケースでは線形が悪かったため道路を引き直しました。高速道路の線形を丸ごと変えるというのは前例がありません。

その際使われなくなった旧中央自動車道が未だに残り、その姿がGoogle Mapでも確認できます。


大きな地図で見る

分かりますか?

下の太い道路の上にクネクネしたやや細い道路があります。
これが2003年まで使われていた中央自動車道です。

さらに拡大しました。



現在のなだらかな曲線と比べるとかなり急カーブなことがわかります。
特に右カーブ左カーブと連続するS字カーブは車体が不安定で事故が起こりやすくなります。


現地レポートは

中央自動車道の「廃止」区間訪問(T)
中央自動車道 旧道  前編

この辺りに詳しいです。

一部側道として使えるほか「長い下り坂 速度注意」という高速時代の看板がそのまま使われているなどかなり異質な空間となっています。

この辺りを上り方面に運転すると未だに下り坂の急カーブでかなり注意が必要ですが、工事以前はさらに危なかったことが予想できます。


今、ここを走行していてもすぐ横に少し前まで使われていた高速道路の廃道があるなんてまず気づきませんが、次に中央道を通る際は意識して見てみてはどうでしょうか。

上り車線ならその形跡を少しだけ見ることができますよ!(事故にはくれぐれもご注意ください)


(ネットきのこ)


他にも地味な地理ネタ書いています。

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