崖が好きな刑事役?秋元康企画ドラマ『警視庁考察一課』の主役・船越英一郎が「2時間ドラマの帝王」と呼ばれる謎の鍵は共演の山村紅葉にあった!

2022/10/21 17:00 龍女 龍女

今回のコラムの主役は俳優・タレント・司会者の船越英一郎(1960年7月21日生れ)である。

キャッチコピーは『2時間ドラマの帝王』である。

今回取り上げるのは、10月17日からテレビ東京の深夜ドラマ枠ドラマプレミア23で
『警視庁考察一課』が放送開始したからである。


(警視庁考察一課の船越英一郎 イラストby龍女)

テレ東の深夜ドラマであるので、視聴者は限られるかもしれない。
このドラマの企画原作は放送作家・作詞家・音楽プロデューサーの
秋元康(1958年5月2日生れ)である。


(雑誌GQの撮影で髪型を2ブロックに整えた秋元康 イラストby龍女)

今回のドラマは、低予算の深夜ドラマの関係上、台詞を主体とした室内劇になった。
警視庁の架空の部署である考察一課に集められた6人のベテラン刑事を中心とした
考察物と呼ばれるジャンルのドラマとなっている。

現場に行かず事件を推理していくミステリのジャンルは、アームチェア・ディクテイティヴ(安楽椅子探偵)と言われるイギリスの探偵ものがある。
考察物はそれを一人ではなく集団化したジャンルだと筆者は理解している。

秋元康が企画した日テレのドラマ『あなたの番です』(2019年4月~9月)『真犯人フラグ』(2021年10月~3月)等でしていたジャンルの延長線上にある。
ただし今回はコメディである。
おそらく遠くで影響を与えているのは、アメリカの劇作家ニール・サイモンが描いた『名探偵登場』ではないだろうか?
過去の有名な探偵を彷彿とさせるキャラクターがあるパーティーに招かれ事件が起こりそれを推理する。
それぞれの探偵が語る推理はまともな言い分ではない。
それぞれの性格でいいそうな台詞を優先させているので、謎解きとしては的外れであっさり覆させることも多い。

今回は2時間ドラマでそれぞれ主役を張った4人と名バイプレイヤーの2人がメインキャストとなっている。
役名が芸名に微妙に似ている。こんな感じである。

船越慶一郎(船越英一郎)
山村楓(山村紅葉)
西村まさ男(西村まさ彦)
高島誠子(高島礼子)
名取悠(名取裕子)
内藤昌志(内藤剛志)

セルフパロディーを演じるよという意味の役名となっている。
6人のメインキャスト以外(柳沢慎吾・徳永えり・藤井流星)もそういう発想の役名で一貫している。
比べてみると面白い。

警視庁考察一課の船越慶一郎は崖が好きな刑事だ。
考察一課の部室には崖が用意できない。
代わりに脚立の段差を利用して、脚をかけて格好つけて考察を語り出す。

今回は、内藤剛志を取り上げた2021年9月8日のコラムとの姉妹編となる内容だ。


次のページでは船越英一郎の経歴を簡単に振り返ってみよう。

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