『カムカムエヴリバディ』にも出演中の早乙女太一や梅沢富美男の他にも!?「大衆演劇」出身のアニメにも関わる意外な人物とは?

2022/2/3 22:00 龍女 龍女

今回のコラムのテーマは、大衆演劇出身の俳優特集である。
何故今回取り上げようかと思ったか?
この冬、TVドラマで大活躍のある俳優が気になったからだ。
まずはその人から紹介しよう。


流し目王子・早乙女太一(1991年9月24日生れ)

この冬はTVドラマに3本も出演している。
朝ドラ『カムカムエヴリバディ』でジャズ・トランペッターのトミー北沢役。


(朝ドラ『カムカムエヴリバディ』大阪編のトミー北沢 イラストby龍女)

NHKのBS時代劇『雲霧仁左衛門5』での役柄は、主人公で盗賊の大親分雲霧仁左衛門(中井貴一)と戦う。
苛烈な火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)の山川安左衛門。

TV朝日の深夜ドラマ、『封刃師』では主役の御沙神駆(おさがみ かける)を演じる。
原作脚本である、劇団☆新感線の座付き作家中島かずきの作品は、伝奇物の時代劇の演目が多い。
この深夜ドラマは、現代劇でありながら刀のアクションが登場するので、独特の世界観の内容となっている。
脚本・中島かずきとのTVドラマにおけるコンビは2015年と2016年にWOWOWで放送された時代劇『ふたがしら』(松山ケンイチとW主演)が過去にある。
早乙女太一は新感線の舞台では、2009年から客演している為、気心の知れた間柄と言えよう。

筆者が早乙女太一の存在を認識したのは、北野武監督作品『座頭市』(2003年)出演であった。
当時12歳で『劇団朱雀』と言う大衆演劇の劇団に所属する子役の一人であった。
その前から北野武(ビートたけし)(1947年1月18日生れ)が目を付けていたというから、その美貌だけではない何か光るモノを感じていたのだろう。

大衆演劇出身の俳優は、大抵肉親も同じ劇団の俳優であることが多い。
父親は2001年に『劇団朱雀』を立ち上げた葵陽之介である。
日本全国を旅をして巡業する仕事なので、物心ついた頃から家族の仕事の手伝いをしているようなものだ。
早乙女太一は、幼少期から女形として芸を磨いてきた。


(2007年のカレンダーの写真から引用 イラストby龍女)

映像作品では時代劇・現代劇を問わず、積極的に出演を重ねている。
大衆演劇で鍛えたお陰で子役時代から数多くのスキルが求められる時代劇に出演できる実力があるため、今後も活躍が期待できる逸材である。

早乙女太一以前にも大衆演劇で活躍した俳優が映像作品へ進出した過去がある。
その代表格である梅沢富美男を例に挙げながら、大衆演劇に関してもっと掘り下げてみてみよう。

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