『007シリーズ』は今後もホントに続くのか?続くならジェームズ・ボンドは時代に合わせて〇〇遣いに!?大胆予想してみた

2021/10/28 22:00 龍女 龍女

③悪の組織って、あるの?
答え悪事をする組織はあるけど、悪の組織は存在しない
この違いは分かるだろうか?


(歴代のスペクターのドン・ブロフェルドを演じた名優 イラストby龍女)

ジェームズ・ボンドの宿敵の組織と言えば、スペクターである。
主に化学の力で世界を征服しようとする犯罪組織である。
首領のブロフェルドは本名は名乗らず、伯爵(『女王陛下の007』)やミスター・ホワイト(『007/スペクター』『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』)と自称している。
何故スペクターがジェームズ・ボンドの宿敵になったのか?


(シリーズ21作目『カジノ・ロワイヤル』のダニエル・クレイグ イラストby龍女)

実はその理由が深掘りされて描かれているのが、6代目ボンドのダニエル・クレイグ(1968年3月2日生れ)主演の5作品である。
しかし、最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』で戦うのは、スペクターを宿敵とするリューシファー・サフィン(ラミ・マレック)である。

これは特にオマージュを捧げた過去作『女王陛下の007』では、スペクターの首領ブロフェルド(『女王陛下の007』ではテリー・サバラス、ダニエル・クレイグ主演版では、クリストフ・ヴァルツが演じる)の敵、犯罪組織のユニオン・コルツの首領マルク=アンジュ・ドラコと手を組むという設定と対になっている。
つまり、今回の映画において、ジェームズ・ボンドにとってスペクターは味方なのである。

このような複雑な設定を許す007の世界観では、国の都合によって、犯罪組織が絶対的な悪ではないことが証明されてしまう。


(MI6の長官Mを演じた歴代の名優 イラストby龍女)

『007/カジノ・ロワイヤル』(2006)で、
「冷戦の頃が懐かしい」
と嘆く3代目M(ジュディ・デンチ)の気持ちも分からぬでもない。
敵味方の構造がわかりやすかったからだ。
敵に当たる国や組織は悪、味方は善だったからだ。
しかし、複雑な世界状況ではすぐに敵味方の立場がひっくり返ってしまうのだ。

ジェームズ・ボンドの生い立ちについては、是非21作目からのダニエル・クレイグ5部作を全部見て欲しいので、詳しくは書かない。
ヒントとしては『仮面ライダー』の本郷猛との共通点がある。

007シリーズはSFの要素も含まれている。
さて、最後は007にまつわるマスコミで大いに話題になっている次の俳優はどんな人がなりそうか?
皆さんに予想する遊びに参加して貰いたい。
そこで過去のジェームズ・ボンドについて振り返ってみよう。

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