俳優・田村正和が『古畑任三郎』等でコメディを演じることに抱いていた本音とは?

2021/5/21 22:00 龍女 龍女




(田村亮の所属事務所の宣材写真に基づく。 イラストby龍女)

弟の田村亮
「兄は幸せな人生を送ったと思います。
仕事でもプライベートでも何事も自分のライフスタイルを崩さず全うしたと思います。
葬儀も派手にせず静かに見送ってくれと家族に言っていたそうです」
とコメントした。
引き際にも田村正和ならではの美意識が感じられた。
さて、一視聴者に過ぎない筆者である。
時代劇好きとして、あの眠狂四郎を遺作に選んだ事を胸に刻んでいきたい。


(『徹子の部屋』2013年3回目出演時の様子 イラストby龍女)

田村正和はめったに自らを語らなかったが、
3回出た『徹子の部屋』ではわずかながら垣間見えた。
1970年に結婚した夫人との間には一人娘がいて、
自分と同じ学校に通っていること。
依頼されてくる仕事に関しては、こう語っている。
コメディは見ないが、結果的に視聴率が高いので、コメディの出演作が多くなった。
ラブストーリーの方が好きだ。
自分はどこがどう面白いのか、わからない。
普段はつまらない男ですよ、とのことだ。

父・阪東妻三郎の映画の時代から、取って代わって隆盛を誇ったテレビドラマの世界で人気となった。
スター然とした田村正和は希有な存在であった。
オカルトは信じないが、兄・高廣は享年77、阪東妻三郎の命日は7月7日。
本人も77歳でその生涯を終えている。
結果的に時代に選ばれたスターとは、何かこちら側に勝手な想像をさせてしまう。
伝説の糸口を作ってしまうのだ。


ご冥福を祈ります。


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