竹内まりや「アイドル大リスペクト」文化放送『KちゃんNEWS』が神回すぎた

2014/9/13 10:00 柚月裕実 柚月裕実


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“アイドル”っていう存在をみていると、リスペクトしちゃう――大物アーティストがアイドルをリスペクトするとはちょっと意外だ。


毎週火曜深夜に放送中の文化放送『KちゃんNEWS』。NEWSの小山慶一郎がパーソナリティをつとめるラジオ番組で、週替りでNEWSのメンバーが登場するファン必聴の番組。9月9日の放送はメンバーの増田貴久と、スペシャルゲストとしてシンガー・ソングライターの竹内まりやが登場した。

スケジュールに“竹内まりや”の文字をみつけた小山は、何かの間違いだと疑ったそうだが、本人の登場を前に声からも緊張が伝わってきた。楽曲の感想をはじめ、アイドルに対する思いを語ったり、アーティストならではの視点から質問をしたりと、密度の濃い20分となった。


■竹内まりやの登場で、普段となんだか雰囲気が違う『KちゃんNEWS』

元々つながりがあるという竹内とジャニーズ。はじまりは夫の山下達郎と共に所属していたレコード会社。山下が近藤真彦に提供した『ハイティーン・ブギ』をきっかけに、今日までジャニーズとの付き合いが続いているそうだ。

山下達郎が作曲、伊達歩(小説家の伊集院静)が作詞した『SNOW EXPRESS』という楽曲をNEWSへ提供していること、また竹内自身も伊達と共に制作に取り組んでいることから、NEWSとの縁を感じているという。

またメンバーの増田も舞台を通じて夫である山下と知り合い、竹内のコンサートを見にいくなど以前から交流があるそう。小山も母親の影響で子どもの頃から竹内の楽曲を聞いている大ファンで作品に詳しい一面をみせた。

NEWSの楽曲の話題になると竹内は、『SNOW EXPRESS』をはじめ『エンドレス・サマー』『Shere』が好きだと話す。アルバム収録曲が挙がるとは驚きだ。

中でも『Shere』について、「あれ結構グっときて、で誰が書いてるんだろうこの曲って調べたら、みなさんで書いてるのね。だからすごくリアルに歌詞が響いて『これNEWSのことじゃん!』って思って。それはどういう風にして書いたの? 誰が作曲とか、どういう風に組み立てていったの?」

ここから楽曲の話が続く。

小山「自分が歌うところは自分で作詞しようってことになって」

増田「分け合おうって意味でShareってつけて」

小山からはじまる歌詞は、次のフレーズへのつながりを保つために、当時メンバーだった錦戸亮へ電話をするなどしてバトンをつないだと話す。

増田「メロディは手越とかが先導して作ったんで」

竹内「だからリアルなんだなと」

アーティストならではの核心をついた会話を通して、制作秘話を聞くことができた。

小山と増田の声質を自虐的に「こもり気味の声」とした増田に、「やわらかい声」とフォローを入れるなど、終始心温かい言葉につつまれながら会話が弾んだ。


■竹内まりやがアイドルをリスペクト、その理由とは

竹内「私は歌を作って歌うくらいしかできないけど、こうジャニーズの人たち、“アイドル”っていう存在をみていると、なんていうの……リスペクトしちゃう。よくこういう日々を送れるなってくらいまず忙しいじゃないですか。
もちろん歌はうたいます、作詞もしたりします、テレビに出て、ニュース番組、ドラマもやります、まっすーは次は舞台もやります。それをマルチにやりながら、この普通人としてのフツーの感覚をずっと持ちあわせて生きるって相当な精神力ないとできないと思う。
だから私はアイドルの方々が、その音楽性が云々という以前にアイドルをやっていることだけで、もうひたすらリスペクトしているんで。えらいよ!うん」

小山・増田「ホントですか!」

竹内「その若い日々をね、こうやってこう時間もなかなかね忙殺される中で、自分自身を保っているために何を心がけているんですか?」

小山「おー!深いな~」

増田「『KちゃんNEWS』ってそんな番組じゃないですよ(笑)」

いつもとは違う番組の流れに、思わず姿勢を正して聞いていたが増田のこの一言で和らぐ。

竹内「心がけているというよりも、なんでそうやって普通でいられるの?って思うの。私は一回その芸能活動的なことに疲れて。結婚と同時にお家に入って曲を書くだけの生活がしたいと思ったんですね。
テレビに出たり、いろんなことをして、私も司会をやったりしたんですけど、なんか自分に無理がかかって。ストレスになっちゃって。もちろん元々はアイドルではなかったんですけど。
だからアイドルを現役でやっているみなさんのこのエネルギー、そしてそうやってたくましく歳をとっていく姿をみるとね、勇気がわきますよね。元気がもらえる。見てるだけで」

小山「逆に言うと、先輩がすごいと思うんです。先輩たちも普通を保ってるじゃないですか。そこを見てると自然とそういう空気感になるというか。あと、ジュニアの時にかなり目まぐるしい、振り付けすぐ覚えろ!とかこれ出るとか、っていうものを経験していると……」

竹内「それで“ヤダもうこれ!”っていうことはないの? 何がその続かせる原動力なの?」

小山「楽しかったんじゃないですかね」

増田「単純に好きって。みんな本当にこの仕事が好きで、こういう活動が好きで。歌ったり踊ったりが好きっていうのが多いんですかね」

小山「今だと自分の実力とか、どれくらいが無理がないのかってのがちょっとずつわかってきて」

竹内「何が得て不得手だとか?」

小山「そうすると自分に無理なく、いい意味で無理なくやっていると思う…」

竹内「もし私が同じ立場だったら、超無理をしないとできないことをあなたたちはやっていると思います。やっぱライブやれば、ああやって振り付けもそうだし、ファンのみなさんをああやって大勢を前にして喜ばせる。いろんなダンスもやるし。だからせめて私は歌をコツコツと書いて、ちゃんと歌っていこうと思わせてくれる存在なんですよ。アイドルは」

小山「嬉しいね~」

増田「ちょっとでも貢献できたら僕らもね……」

竹内「大リスペクトですよ。お世辞じゃなく! で、『SNOW EXPRESS』とかを聞くと、歌いいじゃん! 負けてられないって思うんですよ(笑)」

増田「まりやさんに言ってもらえたら、もう『SNOW EXPRESS』しか歌わないライブとかやりたいですね(笑)」

その後も楽曲の歌割りや、グループとしての音楽の方向性、メンバーやディレクターとの関係性など、仕事に対するスタンスについて話が続いた。アーティストならではの視点から、より掘り下げた質問によってアイドルそしてNEWSである前に、プロとして仕事に向き合う一面をのぞかせた。

竹内とジャニーズの交流に驚いたばかりか「アイドル大リスペクト発言」には感動。いちファンとしては見れば見るほどアイドルの奥深さにハマっていくが、興味のない人からすれば「現実逃避」だとか「ジャニーズハマってw」と言われることも少なくない中で、この言葉で随分と心が楽になった。

番組の最後「またね」と締めくくった竹内。このやさしい一言に温和な人柄が滲んで、すっかり心を奪われてしまった。

9月12日放送の『スッキリ!』(日本テレビ系)のインタビューに応じた竹内。美の秘訣について聞かれると「人生の好奇心を失わないこと」と答えている。大物アーティストでありながら、経験や年齢を超えてアイドルに対してリスペクト発言したのにも納得だ。


日頃から「妄想キッスシチュエーション」で手越のセリフにキュンとしたり、増田や加藤シゲアキに怒られたりと、毎週いろんな話題で楽しませてくれる『KちゃんNEWS』。今回の放送では、普段は聞けないNEWSの芯の部分に触れた気分。今回の続きをまた聞きたいとリクエストしたいくらいだ。

メンバーの増田が冒頭で放ったように「まさかのKちゃんNEWS」となった。



(柚月裕実)



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