「待たせたな!」『鎌倉殿の13人』ラスボス三浦義村役の山本耕史は、年齢=芸歴の全身俳優!主役の小栗旬もかなわないワケとは?
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(『一つ屋根の下』柏木文也 イラストby龍女)
山本耕史の名前が認知されるようになったは、月9の大ヒット作の一つ
野島伸司脚本の『一つ屋根の下』(1993年)である。
車椅子を使用する末っ子柏木文也を演じた。
非常に繊細な少年を演じていたので、ひ弱なイメージしかなかった。
どのドラマか映画かわすれてしまったが数年後に水着ではしゃいでいるシーンでガタイが良かったのでそのギャップでドキッとしてしまった。
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(『ハイ、それまでヨ』のジャケット写真の植木等 イラストby龍女)
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(ドラマ『植木等とのぼせもん』の植木等を演じる山本耕史 イラストby龍女)
山本耕史はクールな役柄のイメージが先行していた。
まさか、植木等(1926~2007)を演じるとは思わなかった。
これは植木等の運転手で唯一の弟子だった喜劇人小松政夫(1942~2020)の自伝を元にしたNHKドラマ『植木等とのぼせもん』(2017年)でのことだ。
これまで植木等を演じた俳優で筆者がぴったりだと思っていたのは
「僕のような透明感のある俳優は…」が口癖の陣内孝則(2006年のフジテレビの単発ドラマ『ザ・ヒットパレード』)である。
ただ、植木等は僧侶の息子で、根は真面目な人だ。
「日本一の無責任男」を演じてきた裏側の真面目な2枚目の素顔を描きたくて
山本耕史が起用されたのかもしれない。
ちなみに若き日の小松政夫は志尊淳(1995年3月5日生れ)が演じている。
小松政夫は、時代劇の小物の同心役や『とんねるずのみなさんのおかげです』で一時期出ていたので、志尊淳ではイケメン過ぎるだろうと思った。
植木等と小松政夫の古巣のナベプロ所属の若手俳優集団D-BOYSのメンバーなので、大先輩を演じた事になる。
植木等はコミックバンドから、国民的グループになった
クレイジーキャッツ(1955~1993、2006)のボーカル・ギター担当だった。
同じ楽器を扱える人物と言えば、確かに山本耕史がぴったりである。
ちなみに、クレイジーキャッツでトロンボーンを担当して、「ガチョーン」を流行らせた谷啓(1932~2010)は、同じくトロンボーン奏者で俳優の浜野謙太(1981年8月5日生れ)が演じた。
浜野謙太はインストバンドのSAKEROCK(2000~2015)で高校の先輩の星野源(1981年1月28日生れ)と組んでいた。
星野源はクレイジーキャッツのファンを公言していたので、元バンド仲間がクレイジーキャッツのメンバーを演じた事に関して、さぞや羨ましがったことであろう。
多分、星野源はオファーされていたら、ボーカル・ギター担当なので、植木等をやりたかったはずだ。
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(『きのう何食べた?』小日向大策 イラストby龍女)
スポーツトレーナーの資格まで取ったので、『鎌倉殿の13人』では同じく筋肉担当の八田知家役の市原隼人とは筋トレ情報を共有しているらしい。
そこで、近年はすっかり筋肉キャラが定着した。
そういう役に関しては映画でも後述する。
ドラマにおける筋肉系の役柄は、『きのう何食べた?』(2019年4月~6月、正月SPドラマは2020年1月1日)の小日向大策が目立っている。
イラストの元ネタを探しているときに、タンクトップ写真が並んでいて思わず笑ってしまった。
女性週刊誌にスーパーにタンクトップ姿で買い物をする姿をキャッチされている。
『きのう何食べた?』は 『西洋骨董洋菓子店』(2001年に月9でドラマ化)や男女逆転の設定の『大奥』(全編が2023年にNHKでドラマ化)の作者
よしながふみの漫画が原作である。
山本耕史が演じる小日向大策は、主人公のゲイカップル(筧史郎は西島秀俊、矢吹賢二は内野聖陽)の仲間で、テニスが得意だ。
恋人はジルベールこと井上航(わたる。演じるのは磯村勇斗)である。
実は山本耕史のメディア出演の中で、去年までは唯一映画だけは代表作がなかった。
今年遂に代表作が爆誕したので、次のページはそこから始めよう。