【今回も凄かった!】2021年展覧会チラシデザイン10選はこれだ!

2022/1/28 22:30 KIN KIN



今回もやります、2021年の展覧会チラシを私の好みで選んだ「展覧会チラシコレクション 2021」。今回で第4回目になります。美術展で見つけた展覧会チラシから好みのデザインを選び、10種類選んでいます。

2021年は引き続きコロナの影響もあって、延期や途中で終了、そして中止となる展覧会もありました。入手できなかったものもありましたが、手に入ったものから第一次選考として50種類に絞ったものが下記になります。


↑ 第一次選考の2021年展覧会チラシ50選

この中から私が特に好きなデザイン10種類を選んで発表します!皆さんも好きな展覧会チラシを見つけて見てください。

選んだ基準
1.2021年内に開始となった展覧会などのチラシ
2.美術館や博物館、ギャラリー、アート関連イベントなどのチラシ
3.私の目に付いて持ち帰られたもの
4.私の好みなデザイン中心に選定

基本選んだ10本には順位をつけず、展覧会の開催順に発表します。

2021年展覧会チラシ 私が好きなデザイン10選!(チラシや表記と実会期がズレている展覧会もあります)




田中一村展 ―千葉市美術館収蔵全作品
https://www.ccma-net.jp/exhibitions/special/isson-tanaka/
千葉市美術館 2021/1/5-2/28

「田中一村展」、この展覧会が見たい!と思わせる引き込まれるデザイン。絵画の一部を大胆にトリミング。情報部分は色数少なく、でも目立つ様に入れ込んでいます。




阪本トクロウ|デイリーライブス
http://www.musashino-culture.or.jp/a_museum/exhibitioninfo/2020/11/post-188.html
武蔵野市立吉祥寺美術館 2021/1/9-2/28

「阪本トクロウ」展、トクロウさんの作品の魅力をそのままチラシに閉じ込めています。作品主体ですが、色味がうまく溶け込んでいて、チラシのデザインと一体になっている様です。




複製芸術家 小村雪岱 ~装幀と挿絵に見る二つの精華~
https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/hibiya/museum/exhibition/komurasettai.html
千代田区立日比谷図書文化館 2021/1/22-3/23

「小村雪岱」展、薄い紙の透け具合が古紙の様な雰囲気もあり、内側のデザイン含めて情報量の多さをうまく瓦版の様なイメージでまとめている感じでしょうか。展示のイメージと合っています。




澤田知子 狐の嫁いり
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-3848.html
東京都写真美術館 2021/3/2-5/9

「澤田知子」展、情報を制限してギリギリに絞った素晴らしいデザインです。上下に伸びるタイトル文字を見せ、興味を引いた人だけがそれ以上の情報を深掘りしてくれれば良いと言う割り切り。




マーク・マンダース — マーク・マンダースの不在
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mark-manders/
東京都現代美術館 2021/3/20-6/22(会期延長)

「マーク・マンダース」展、折り曲がりの作りになっている上半分。この部分のシルバーが効いたデザイン。そこにモノクロの下半分の写真がうまく溶け合っていて、渋く、カッコ良く、上品なデザインになっています。




ボイス+パレルモ
https://pref.spec.ed.jp/momas/beuys-palermo
埼玉県立近代美術館 2021/7/10-9/5

「ボイス+パレルモ」展、中央部分の作品部分は色味が少なく見えますが、色合いや質感がとても良い。BとPの文字の左右分かれたトリミングもうまい、バランスの良いデザインです。




モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて
https://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/mondrian
豊田市美術館 2021/7/10-9/20

「モンドリアン展」、モンドリアン作品の色はデザイン化しやすいですが、更に一ひねり。チラシの折り曲げによっていろいろ色や線が出てくる作りです。他のチラシよりも一回り大きなサイズです。




ピーター・シスの闇と夢
https://www.neribun.or.jp/event/detail_m.cgi?id=202107021625192960
練馬区立美術館 2021/9/23-11/14

「ピーター・シス」展、ピーター・シスの作品、おや!?と思うシーンをうまく抜き出して使っています。色使いを抑えているところも、神秘的な雰囲気も醸し出している様です。




上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー
https://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionArchive/2021/444.html
京都国立近代美術館 2021/11/16-2022/1/16

「上野リチ」展、これは素敵なデザインです。同系色で抑えた紙面ですが、濃い部分はゴールドなのです。艶を抑えた上品なゴールドに合う周辺のくすみのある黄色のベースが高級感を醸し出しています。




めぐるアール・ヌーヴォー展 モードのなかの日本工芸とデザイン
https://www.momat.go.jp/cg/exhibition/the-cyclical-nature-of-art-nouveau/
国立工芸館 2021/12/25-2022/3/21

「めぐるアール・ヌーヴォー展」、アール・ヌーヴォーやそこに繋がる和のモチーフのデザインの良さに加えて、抑えた色味のセンスの良さ。特に杉浦非水をメインに持ってきているのが良いですね。





今回も好みで10本。比較的シンプルなものが好きなので、目立つものなどは少ないかもしれません。良いデザインという基準は難しいですよね。私の中での良いデザインのイメージ、工夫の発見、好みでの選定になっています。

立体感、紙の質感、色の具合などは実際に手に取らないと判らないものも多いです。ポスターやチラシが展覧会に興味を引くための第一歩になる事が多い。ここから展覧会に興味を持ってくれると嬉しいです。



ちなみに、チラコレって言ってますけど、チラシは日本語でコレクションは英語。両方とも英語にするとフライヤーコレクションとかリーフレットコレクションになるのですよね。うーん、今のところチラコレで良いか。

今年の展覧会のチラシにも注目していきたいと思います。


チラコレ(チラシコレクション)は過去3年間開催しておりますので、是非みてください。

【素敵なデザインで振り返る】2020年展覧会チラシデザイン10選
https://ima.goo.ne.jp/column/article/9397.html

【これはカッコいい!】2019年展覧会チラシデザイン10選発表
https://ima.goo.ne.jp/column/article/7922.html

【思わず手に取った!】2018年カッコいい展覧会のチラシ10選
https://ima.goo.ne.jp/column/article/6753.html