朝ドラ『カムカムエヴリバディ』2代目ヒロイン深津絵里の相手役が、深夜ドラマが似合うオダギリジョー?異例の朝ドラ出演の訳とは?

2022/1/28 17:30 龍女 龍女

オダギリジョーは、NHKの看板の大河ドラマ、三谷幸喜脚本の『新選組!』(2004年)で
明治まで生き残ったが謎多き剣士斉藤一(別名・山口一、藤田五郎。1844~1915)を演じた。


(大河ドラマ『新選組!』の斉藤一 イラストby龍女)

2015年の大河ドラマ『八重の桜』では、主人公山本八重(綾瀬はるかが演じた。1845~1932)の2番目の夫となる同志社大学創立者の新島襄(1843~1890)を演じた。
新島襄は、現在の群馬県にあった安中藩士の子であったが21歳の時に函館から密航してアメリカに留学した。
いわばアメリカ留学した日本人のパイオニアである。
特に学歴的にも英語に堪能なオダギリジョーが選ばれたのは納得である。


(大河ドラマ『八重の桜』の新島襄 イラストby龍女)

余談であるが、現在の同志社大学の今出川キャンパスが何故京都御所に近いのか?なども幕末の歴史に関わっているので、そういう点でもおすすめの大河ドラマである。


話を『カムカムエヴリバディ』に戻すと、脚本家・藤本有紀がオダギリジョーを深津絵里の相手役に選んだのは何故だろう?
実年齢と役の年齢設定は反対だが、ほぼ同世代なので、釣り合いが取れると言うだけではない。
今回のテーマは日本と英語教育をテーマにしたドラマである。
日本の英語教育で主流なのはイギリス英語ではなく、アメリカ英語である。
必然的にアメリカと日本の関わりを描くことになり、またオダギリジョーが演じる大月錠一郎はジャズトランペッターでアメリカ文化の象徴的な音楽だ。

このドラマで重要な鍵となるジャズ。
ヒロインの名前の由来となったジャズの王様ルイ・アームストロング(1900~1971)が出演したドキュメンタリー映画『真夏の夜のジャズ』(1960年)を引用したかのように、第2部ではジャズ喫茶『Night And Day』でサマー・フェスティバルが行われる。


(『カムカムエヴリバディ』第46話から引用 イラストby龍女)

ここで、ジャズと深夜のイメージが結びつけられるドラマの内容に似合いの人材として、確かにオダギリジョーはふさわしい。
そもそも『カムカムエヴリバディ』はヒロインが3人という異例の朝ドラなので、相手役も異例の人材がいてもおかしくはないのである。


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