『科捜研の女 劇場版』榊マリコの相棒、土門薫を演じる内藤剛志は、〇〇〇〇〇の帝王!?

2021/9/8 22:00龍女龍女

②刑事役のシリーズものの常連になる
内藤剛志が刑事役で有名な役どころの初期と思われるのは、連続ドラマの連続出演記録が止まった作品。
『金田一少年の事件簿』シリーズの剣持警部役だ。
それまで堂本剛主演で人気だった(1995年・1996年日本テレビ)金田一一役が、二代目として松本潤に替わった。
その時に、剣持警部役も古尾谷雅人から、内藤剛志に替わった。
(松本潤版『金田一少年の事件簿』は単発が2001年3月25日、連続版が同年7月~9月放映)

このあたりから2時間ドラマの主役や準主役の仕事が多くなっている。
その具体例が『二時間ドラマの帝王』船越英一郎(1960年7月21日生れ)主演の『外科医 鳩村周五郎』シリーズ(2004年~2016年)の刑事・小室源介役である。

2時間ドラマは、取り上げられるジャンルがミステリーやサスペンスものが圧倒的に多い。
そのドラマに主役か重要な脇役として出演するには必然的に刑事役が多くなる。

内藤剛志は元々下積み時代に犯人役が多かったように長身で強面の風貌を持っているので、刑事役をあてがわれることが多い。
これは同じ長身でも、柔和な顔で売っている船越英一郎が刑事役よりも2時間ドラマでは素人探偵(本業が捜査を目的としない職業の役柄の人物が事件の謎を解くジャンル)役の印象が強いのとは対照的である。
(船越英一郎の代表作『小京都ミステリー』のカメラマン山本克彦役や、『火災調査官・紅蓮次郎』など)

2時間ドラマを得意とする俳優は、時代劇俳優からの転向も多い。
時代劇俳優の高橋英樹が主役のテレビ朝日版の十津川警部シリーズ『西村京太郎トラベルミステリー』等も長く続いている。
これは2時間ドラマには、全体の構成に時代劇に通じる様式美が存在しているからだと考えられる。
具体的に、ラストの盛り上がるところを例に挙げると、1時間ものの時代劇では40分過ぎた頃に、チャンバラシーンが出てきて主人公が決めぜりふを言って、殺陣が始まる。
2時間モノでは1時間半過ぎると、犯人が分かって犯行を自白するか刑事が謎解きを解明する長台詞がが出てくる。
このような共通点はいくつか存在するので、2時間モノや時代劇あるあるを探してほしい。


(NHK金曜時代劇『はんなり菊太郎』から引用 イラストby龍女)

現代劇は多いが、時代劇での内藤剛志の代表作が『はんなり菊太郎』(2002年~2007年)である。
サブタイトルに『~京・公事宿事件帳~』とあるので、いわゆる捕物帖だ。
しかし、主人公の田村菊太郎は、現在の刑事に相当する同心ではない。
「公事宿(くじやど)は、公事訴訟や裁判のために地方から来た者を宿泊させた江戸時代の宿屋。公事人宿・出入宿・郷宿・御用宿とも呼ばれた」(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』) とあり、そこに居候して働いている侍だ。
侍の長男に産まれているが正妻の子供では無く、妾の子であるので、代々同心の役目の家の後を継がず、正妻の子の弟・銕蔵(石本興司)が京都町奉行の同心を継いだ。
その手伝いをしているという設定である。

時代劇は、概ね京都で撮影しているのにも関わらず、幕末を除いては江戸時代の京都を舞台にしたドラマはそれほど多くない。
特に町奉行所が登場する時代劇は殆ど江戸の北町か南町奉行所が舞台になる。
その点においても珍しい作品である。
NHK大阪の制作で、助演も関西圏出身の俳優(南果歩・井之上チャル・浜村淳)が多く出演した。


(『警視庁・捜査一課長』の決めぜりふ イラストby龍女)

現在も連続ドラマシリーズが継続中の『警視庁・捜査一課長』(テレビ朝日)も、元は2時間ドラマがベースになっている。
2012~2015年に年一回ずつ放送された2時間ドラマが2016年に連続ドラマ化された。
ここ10年でTV番組の中での2時間ドラマの枠が減少して、かつては2時間ドラマで年一に放送されていた人気シリーズが、連続ドラマ化されるパターンも増えてきた。
船越英一郎の2時間ドラマのシリーズで言うと、『刑事吉永誠一 涙の事件簿』(2004年~2016年テレビ東京)が2013年と2014年の秋クール(10月~12月)だけ連続ドラマ化した時期があった。

2016年~2017年にかけて、2時間ドラマの衰退があった。
それを象徴するある事件が2017年の冬に起こった。

この出来事は、内藤剛志の役柄に大きな変化が起きたので、詳しくみていこう。

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