8月22日は『寺内貫太郎一家』の脚本で知られる向田邦子が飛行機事故で亡くなってから40年目。彼女の人生を振り返ってみた

2021/8/22 09:00 龍女 龍女

今回のコラムは、2021年8月22日で没後40年を迎える向田邦子(1929~1981)を取り上げる。



筆者が最も尊敬する脚本家である。
どうしてそう思うまでに至ったか?
名作テレビドラマ『寺内貫太郎一家』『阿修羅のごとく』『あ・うん』の脚本を手がけ、飛行機事故で亡くなるまでの数年間だけ短編小説を書いて、直木賞を受賞した。

筆者が向田邦子の文章に初めて触れたのは、国語教科書に載った『字の無いはがき』と言うエッセイである。
非常に短い文章なのに、家族の関係性がはがきのエピソード一つでよく分かる名文である。
新装版 眠る盃 (講談社文庫)に収録されているので、一度是非読んでみてほしい。

エッセイ・小説で認められただけでなく、脚本家の地位を高めようと努力した代表の一人であった。
その詳細を向田邦子の残した作品を中心に振り返っていきたい。

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