剣術まるでダメ!こんな時代劇ヒーロー観た事ない!?中村隼人演じる最弱の主人公が活躍する『大富豪同心2』は、なんで面白いのか

2021/7/14 22:00 龍女 龍女

②同心が町人でも成れた理由
同心とは、武士階級の中でも下級の足軽と言う身分で、元々同じ役割の仲間の集団、例えば鉄砲隊の同心と言う使い方をしていた。
主に江戸時代の後期を舞台にする時代劇では「同心」と言うと、町奉行の下で働く「見廻り同心」を略して指すことが多い。
つまり、今で言うと警察官の一番下の身分「巡査」と近い意味だ。

江戸時代で武士は高い身分だったが、決して裕福だったとは言いがたい。
それは給料が米で支払われ、米の値段が時代によって変動するために不安定だったからだ。
石と書いて、「こく」と呼ぶ。
1石はおよそ1人が1年間で食べられる米の量で、1000合。
1合は今の単位でおよそ180gなので、およそ180㎏の米と言うことになる。
武士の階級は、将軍を頂点として、大名・旗本・御家人という序列がある。
将軍と城でお目見え出来るのが、大名・旗本までで、大名は1万石以上、旗本が1万石以下で「お殿様」と呼ばれる。
御家人は更に石高は低く、将軍に直接会うことも出来ない。
大名に仕える下級藩士は下屋敷の長屋に住み、将軍に直接使える御家人の中でも同心は八丁堀の長屋に住んでいたので、「八丁堀」と呼ばれていた。
同心は御家人の中でも下級の身分であるが、下人は雇うことは出来る。
沢田彦太郎の様に、町人の付け届けで給料以外の収入もあったので、それで岡っ引きを雇う金は持っていた。
しかし、そういった要領の良い同心だけでは無く、借金で貧乏な武士もいた
そこで立ちゆかなくなった武士は家名を株として売るようになった。
町人が養子に入って家名を保つことも多くあった。
米を貨幣に換金する両替商は町人の中でも裕福だった。

第1シリーズはこうした登場人物紹介も兼ねた展開が殆どだった。
第2シリーズはいよいよ娯楽時代劇おなじみの展開があるので、第2シリーズに登場したキャラを一部紹介する。

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