一度は見たい!天理教のエレクトリカルパレード、そしてファンシー絵みやげ(1/4)
■ 宗教都市とファンシー絵みやげ
この夏、私は天理教の本部で、まるでディズニーランドのエレクトリカルパレードさながらの宗教パレードを目撃しました。
↑パレードを見ている筆者。
なぜこんなことになったのかという話は、数年前にさかのぼります。ある日、私は天理教のファンシー絵みやげキーホルダーを入手しました。
ファンシー絵みやげとは1980年代から1990年代にかけて日本中の観光地の土産店や施設の売店で売られていた子供向けの雑貨みやげです。動物は擬人化され、人物は二頭身にデフォルメされた漫画風のキャラクターイラストが特徴です。
↑ファンシー絵みやげの例。栃木県日光・三猿キーホルダー。
↑ファンシー絵みやげの例。広島県宮島・平清盛キーホルダー。
時に戦国武将など、厳めしいイメージの人物であっても子供っぽくカリカチュアライズされてしまうファンシー絵みやげの世界とはいえ、新興宗教をモチーフにしたものがあるとは思いませんでした(天理教は江戸時代からの歴史がありますが、ここでは伝統宗教との対比として新興宗教とカテゴライズします)。
↑こちらが初めて手にした天理教のファンシー絵みやげ。
「天理」と書いてあるので、天理市のお土産かと思いきや描かれているマークは天理市の市章ではなく教団の紋章です。天理教のハッピを着た子供の後ろには教会本部があり、南門(黒門)の向こうに南礼拝場が見えます。この「HAPPY KEY」という形式も、他で見かけるものですし、派手なカラーリングやローマ字日本語での「OYASATO TENRI」など、完全にファンシー絵みやげの要素を満たしています。
では、なぜこのキーホルダーが作られていて、そしてどこで売られていたのでしょうか。謎を解くために奈良県へ向かいました。