リニューアルした「午後の紅茶」見た目以上に中身も変わってた!パッケージから消えた文字とは?

2018/6/21 18:30 satomin satomin


「午後の紅茶」が6月12日にリニューアルされました。
新しいデザインのボトルをコンビニや自動販売機で見かけた方もいるのでは。





「午後の紅茶」ブランドは、2017年の過去最高の5,250 万ケースという年間販売数量を達するほど、紅茶のペットボトルとして親しまれています。
そんな好調な「午後の紅茶」が3年ぶりに大きなリニューアルを実施!

リニューアルポイントの1つはその見た目。感性工学の手法から生まれた新ボトルを採用しています。

感性工学?

なにやら聞き慣れないワードですが、「容器の形状からお客様が感じるイメージと好みを解析し、コンセプトに合致した容器を科学的にデザインする手法」のこと。
「午後の紅茶」が獲得したいイメージに相応しい形状デザインを100種類以上の組み合わせから抽出し、新ボトルが決定されました。
あわせてラベルも正統感、かつ現代的なデザインに変更されています。

デザイナーの感性ではなく、科学的に解析して作り出した形状、ちょっと未来っぽいです。






実際手に持ってみると、旧ボトルより新ボトルのほうが持ちやすい。見た目も洗練された佇まいで、ダイヤモンドカットのようなボトルは窓辺に置くとキラキラと光が反射されます。





以前の商品はいかにもボトル!という感じですが、新しいデザインはランプシェードや、一つのオブジェのようです。



▲左:リニューアルした商品、右:これまでの商品


内容量は新旧とも500ミリリットルと変わらないのですが、新ボトルは高さがあり、少し大きく感じ、細身の為、手で持った時のホールド感も増しています。特に手の小さい女性やお子さんではより持ちやすく感じるかと思います。手で持って飲むものなので、こういったところも意外と大事ですよね。



さらに、ラベルをよく見てみるとあることに気づきます。
以前の食品表示には「紅茶(ディンブラ100%)」と記載され、ラベルの正面にも黒帯に「DIMBULA ディンブラ茶葉使用」の文字があります。新しい商品には、ディンブラの記載はなく、裏の食品表示の原材料名の欄には「紅茶」のみの表示。こんな細かい変化も紅茶好きとしては気になります。





ちなみに、レモンティーでも茶葉の表示がなくなったようです。
「久々にヌワラエリヤの気分だったのでコンビニで午後の紅茶レモンを購入したら新パッケージになってて、ヌワラエリヤの文字が消えてた!!」といったコメントがネットで見られました。




キリンの広報に聞いてみると「上質な休息を表現するために、ストレート、ミルク、レモンそれぞれに‘リラックス’や‘リフレッシュ’という休息価値を高めて行きたいと考えています。」とした上で、「茶葉の訴求をするよりも、ストレートについては華やかさを際立たせる茶葉を選定するなど、それぞれの味覚特長を大切にしていくために、特定の茶葉表記をしないことに致しました。」という回答。

茶葉の訴求から、味覚特長の訴求に切り替えていったというわけのようです。
訴求ポイントの変更もリニューアルのひとつと言えるかもしれません。



■新旧飲み比べ!生まれ変わった「午後の紅茶」の味わいは?

外側の見た目の次は中味!
今回リニューアルされた 「午後の紅茶」ストレートティー、ミルクティー、レモンティーの3 品のうち、ミルクティーとレモンティーは、現行の味覚を継続し中身に変化はないとのこと。

ストレートティーは、細かく粉砕した茶葉と通常サイズの茶葉を同時に抽出する「マイクロ・ブリュー製法」を新たに採用。この新製法により紅茶本来の華やかな香り、心地良い渋み、紅茶の厚みが強化され、後味がすっきりした味わいに。


ということで、実際に「午後の紅茶」のストレートティーの新旧を飲み比べてみました!





水色(すいしょく)は、リニューアル後のほうが、若干赤みがありクリア度が少し増しているように感じます。

キャップをひねって開けた時の香りは、以前のものは甘いキャラメルのような香りですが、新しいほうはスーっとした香りがほのかに感じられます。

飲んでみると、明らかに違う味!
目をつぶって飲み比べてもわかるほどです。

以前のものは飲むとしっかりした甘みと渋みが口に広がり、鼻から抜ける甘い香りなど、慣れ親しんだ風味です。
新しいほうはというと、すっきりとした甘さで、キレがよく甘ったるさが残りません。
舌の上で転がる茶液が、以前のものよりもサラッとしていて、飲んだ後口も、以前のものは紅茶特有の渋み甘みが残っていましたが、新しいほうは飲んだ後もすっきりしています。和食など、食事にも合う紅茶です。
フレーバーや、切れのよさなどは、ウバやウダプセラワなどハイグロウンの紅茶のようです。





予想していた以上に変わっていた新しい「午後の紅茶」ストレートティーの味わい。
味覚にしろ、見た目にしろ、訴求ポイントにしろ、これがいまのトレンドなんだろうなと思いつつ、慣れしたしんだあの味が味わえなくなる寂しさも…。



以前コラムでも紹介しましたが、クリアアイスティー製法の確立など試行錯誤の末、1986年に「午後の紅茶」は日本初のペットボトル入り本格紅茶として約30年前に誕生しました。その後も中味や、ラインナップ、パッケージデザインなど、時代とともに変遷しながら今日まで続いてきました。

2018年のリニューアルも「午後の紅茶」の長い歴史ではほんの通過点なのかもしれません。


新しくなった午後の紅茶。
PRでは「大人の味」と謳っている新しい味わいがどんなものなのか?
気になる方はぜひ体験してみてください。


最後に「午後の紅茶」のラベルに記載されていたフレーズで締めくくりたいと思います。
この文章、お茶好きの心にしみます。


◆◆◆
何気ない日々に「小さな休日」をつくりませんか。それは、
深呼吸をし、ほっと我にかえる時間。
大切なひとときをあなたの手の中でご一緒します。
午後の紅茶。





(satomin@お茶ライター Teawriter)


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