お前、生きていたのか…「ファンシー絵みやげ」で振り返る豆本・ミニ本キーホルダー(1/3)
お久しぶりです。平成元年あたりのカルチャーを発掘調査している山下メロと申します。80年代とも90年代とも違うその時代を、平成レトロとして愛好しております。
今前回に引き続きユニフォーム姿で失礼します。
当連載では、80年代から平成初期に流行した「ファンシー絵みやげ」から、当時の流行を紹介していきたいと思います。「ファンシー絵みやげ」とは80年代からバブル経済期~崩壊を挟んで90年代まで、日本の観光地で若者向けに売られていた、かわいいイラストが印刷された雑貨みやげのことです。
「ファンシー絵みやげ」については連載第一回をご覧ください。
■ 豆本キーホルダーがバズる
昨年、豆本キーホルダーが現存することに対するツイートが2万RTを越えました。
お前…生きていたのか…。 pic.twitter.com/LFUKw3ssOy
— た ぬ (@thumb_tani) 2016年10月10日
豆本・ミニ本キーホルダーは定期的に「懐かしいアイテム」として話題になりますが、実際は現在も観光地の土産店や売店などで売られています。私はファンシー絵みやげを保護するために全国の土産店を調査していますので、たびたび出くわすことがあるのです。
↑「お前…生きていたのか…。」でバズったのがこのロングヒット商品「なぞなぞチェック100」。
■ 豆本の歴史
お土産キーホルダーに限らず、書店に流通している豆本もあります。はっきりとしたサイズの定義はありませんが、個人的な感覚では文庫より小さいもの全般をミニ本と呼び、中でも名刺よりひと回り小さいくらい以下のサイズが豆本というイメージでしょうか。
↑別会社のインスパイア系?「なぞなぞ100」と「まちがいさがし」こちらも現在販売されている。
もともとは可搬性に優れた極小サイズの聖書として中世ヨーロッパで作られたそうです。江戸時代の日本でも作られるようになりました。
本格的な普及は1950年代とされていますが、個人的には1980年ごろにファミコンソフト「スーパーマリオブラザーズ」の攻略本などの豆本が色々と売られていて、買っていた記憶があります。そして自作の豆本を作る趣味も広まっており、作り方を解説した本が近年でも多数出版されていますので、興味のある方は探してみてください。
↑このように水族館、恐竜、動物などの図鑑が、ひとまとめに売られているケースも。