宮崎駿のジブリ最新作『君たちはどう生きるか』で木村拓哉や菅田将暉らが声優で起用されている理由って?宮崎駿が結局伝えたかったこととは

2023/7/21 17:00 龍女 龍女

今回のコラムのテーマはジブリ映画最新作
『君たちはどう生きるか』(7月14日公開)である。

今回取り上げるのは、10年ぶりの監督作品を発表した
宮崎駿(1941年1月5日生れ)について語りたかったからだ。


(宮崎駿 イラストby龍女)

筆者は『となりのトトロ』の舞台である
埼玉県所沢市と県境に接している東京都東村山市在住だ。
サツキとメイ姉妹の母親が入院している七国山病院のモデルになった方の市町村だ。
宮崎駿は自宅が武蔵野線の東所沢駅が最寄り駅と言われていた。
西武線沿線にはアニメスタジオが多く武蔵野線の新秋津駅から西武池袋線の秋津駅で乗り換えるらしい。
空堀川あたりが散歩コースなのかわざわざ遠回りの新秋津駅のロータリーを歩いているところを2回見かけたことがある。
それくらい身近な存在だ。

だからジブリファンかアンチかと言うレベルの話ではない。
知り合いの自然保護活動をしている人からも噂はかねがね聞いている
「地元の名物偏屈おじいさん」なのである。

しかし、知り合いというわけではなく、政治的に近いと言う意味でしかない。


コラムの更新日の関係で公開当日ではなく、翌日にIMAXシアターのある
TOHOシネマズ立川立飛で夕方の回を観てきた。
席は95%以上埋まっていた。
通常映画館は満席にならないことが多い。

筆者は新所沢のレッツシネパークで行列に並んでみた
『もののけ姫』(1997年7月12日公開)の印象を思い出した。

初見で観た『もののけ姫』の感想は
「なんだ、ナウシカを時代劇に焼き直しただけじゃん」
と少しガッカリした。

しかし、宮崎駿作品の真価は
一回観ただけでは分からない
のである。

宮崎駿が興行成績No1を狙いに行く映画監督の時代は終わった。
前作の『風立ちぬ』(2013年7月20日)で
モノを作るに当たって
「創作の全盛期はわずか10年ほどしか無い。その中でベストを尽くす」
と言うメッセージを込めていて、宮崎駿本人がそれを過ぎても作り続ける自覚が見え隠れしていたからだ。


そこで次の頁では、公開一週間経過したので、ギリギリネタバレにならない程度で
『君たちはどう生きるか』の解禁された豪華な声優キャストの一部をイラスト付きで紹介しよう。
「宮崎駿がどうしてこの俳優たちを起用したのか?」
筆者なりに探っていきたい。

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