朝ドラ『らんまん』で笠崎みえ役で出演する宮澤エマが、低迷の時代から『おちょやん』で映像メディアでブレイクするきっかけになったこととは?
映像メディアでの活躍の転機となったのが、朝ドラの『おちょやん』(2020年11月~2021年5月)である。
(『おちょやん』の竹井栗子 イラストby龍女)
宮澤エマは、ヒロイン竹井千代(杉咲花)の父・テルヲ(トータス松本)の再婚相手、継母の竹井栗子を演じた。
この役は三味線が得意な設定なので、徹底的に稽古したようだ。
ドラマの最初と、後半の方に登場して最初冷たい継母だと思ったら、実は…と言う展開であっと言わせた。
筆者も宮澤エマを大体知っているつもりになっていたが、別人格になっていたのでその名演技に唸らされた。
この名演で、TVドラマへのオファーも増えるが、あくまでも彼女の俳優としての軸は舞台にある。
舞台のスケジュールは2年先まで押さえられているのが、業界の常識である。
(『鎌倉殿の13人』の実衣 イラストby龍女)
次にドラマの大きな役は、『鎌倉殿の13人』の北条時政(坂東彌十郎)の娘で、政子(小池栄子)の妹で、主人公の義時(小栗旬)の姉である実衣である。
政子は源頼朝(大泉洋)の妻になった。
実衣は、頼朝の異母弟で義経(菅田将暉)の同母兄にあたる阿野全成(新納慎也)の妻になる。
実衣は、政子の次男に当たる実朝(柿澤勇人)の乳母になり、政治的に徐々に大きな影響力を持つようになる。
ちなみに実朝を演じた柿澤勇人とはミュージカルデビュー作で共演して以来の旧知の仲である。
さて実衣は姉政子に対する嫉妬心などの兄弟姉妹間ならではの感情が良く伝わってきた。
筆者は一人っ子であるが、母が3人姉妹なのでややこしい人間関係は遠くから観ていた。
芸能界は実力の世界であるが、その内実は運もコネも含んだモノである。
近年はずっと2世俳優やセレブ出身の俳優が目立ってしまうので、非常に理不尽に感じるかもしれない。
しかしそれはスタートラインが有利なだけで、年月を積み重ねていけば業界の中で信用を得た者だけが生き残る厳しい世界である。
筆者の出身高校は演劇の授業が芸術の選択科目にあった影響もあって、芸能人の子息が多い。
その中で今も活躍している人もいれば不祥事で消えていった人も数多く知っている。
筆者の出身高校とは関係ないが、宮澤エマと同じくミュージカル繋がりで例を挙げてみよう。
松田聖子の娘である神田沙也加(1986~2021)の舞台を筆者は直接観たことがある。
舞台映えする高く美しい歌声に非常に感動した。
今でも忘れられない。
あの『アナと雪の女王』の直前のことである。
実力がある人でも、メンタルをやれてしまう世界で生き残ることは非常に厳しい。
一見恵まれた環境にいても、人の悩みはそれぞれである。
筆者が観てきた傾向では、芸能界でのかなりのトップクラスにいた人の子息の方がメンタルをやられやすい様な気がする。
さて、宮澤エマは自分の生れた環境をポジティブに捉えているのが興味深い事実である。
それが少し遠回りながら自分がやりたい道を進んでいる秘訣かもしれない。
エリート一家に育っても、親から将来は〇〇になりなさいと押しつけれればそれは虐待である。
そういう環境では無く、本人の自由に委ねられた時点で、非常に運が良かったようだ。
両親が芸能に理解あったがその業界に入っていない、ほどよい距離感である。
宮澤エマは調子が悪い時でも不遇ではない。
むしろ出遭いの引きが強い。
その理由は、常に周囲への感謝を振りまいて、誠実に答えてきたからだ。
仕事仲間に敵をなるべく作らなかった。
筆者は、それが現在のブレイクに繋がっていると思う。
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(『おちょやん』の竹井栗子 イラストby龍女)
宮澤エマは、ヒロイン竹井千代(杉咲花)の父・テルヲ(トータス松本)の再婚相手、継母の竹井栗子を演じた。
この役は三味線が得意な設定なので、徹底的に稽古したようだ。
ドラマの最初と、後半の方に登場して最初冷たい継母だと思ったら、実は…と言う展開であっと言わせた。
筆者も宮澤エマを大体知っているつもりになっていたが、別人格になっていたのでその名演技に唸らされた。
この名演で、TVドラマへのオファーも増えるが、あくまでも彼女の俳優としての軸は舞台にある。
舞台のスケジュールは2年先まで押さえられているのが、業界の常識である。
(『鎌倉殿の13人』の実衣 イラストby龍女)
次にドラマの大きな役は、『鎌倉殿の13人』の北条時政(坂東彌十郎)の娘で、政子(小池栄子)の妹で、主人公の義時(小栗旬)の姉である実衣である。
政子は源頼朝(大泉洋)の妻になった。
実衣は、頼朝の異母弟で義経(菅田将暉)の同母兄にあたる阿野全成(新納慎也)の妻になる。
実衣は、政子の次男に当たる実朝(柿澤勇人)の乳母になり、政治的に徐々に大きな影響力を持つようになる。
ちなみに実朝を演じた柿澤勇人とはミュージカルデビュー作で共演して以来の旧知の仲である。
さて実衣は姉政子に対する嫉妬心などの兄弟姉妹間ならではの感情が良く伝わってきた。
筆者は一人っ子であるが、母が3人姉妹なのでややこしい人間関係は遠くから観ていた。
芸能界は実力の世界であるが、その内実は運もコネも含んだモノである。
近年はずっと2世俳優やセレブ出身の俳優が目立ってしまうので、非常に理不尽に感じるかもしれない。
しかしそれはスタートラインが有利なだけで、年月を積み重ねていけば業界の中で信用を得た者だけが生き残る厳しい世界である。
筆者の出身高校は演劇の授業が芸術の選択科目にあった影響もあって、芸能人の子息が多い。
その中で今も活躍している人もいれば不祥事で消えていった人も数多く知っている。
筆者の出身高校とは関係ないが、宮澤エマと同じくミュージカル繋がりで例を挙げてみよう。
松田聖子の娘である神田沙也加(1986~2021)の舞台を筆者は直接観たことがある。
舞台映えする高く美しい歌声に非常に感動した。
今でも忘れられない。
あの『アナと雪の女王』の直前のことである。
実力がある人でも、メンタルをやれてしまう世界で生き残ることは非常に厳しい。
一見恵まれた環境にいても、人の悩みはそれぞれである。
筆者が観てきた傾向では、芸能界でのかなりのトップクラスにいた人の子息の方がメンタルをやられやすい様な気がする。
さて、宮澤エマは自分の生れた環境をポジティブに捉えているのが興味深い事実である。
それが少し遠回りながら自分がやりたい道を進んでいる秘訣かもしれない。
エリート一家に育っても、親から将来は〇〇になりなさいと押しつけれればそれは虐待である。
そういう環境では無く、本人の自由に委ねられた時点で、非常に運が良かったようだ。
両親が芸能に理解あったがその業界に入っていない、ほどよい距離感である。
宮澤エマは調子が悪い時でも不遇ではない。
むしろ出遭いの引きが強い。
その理由は、常に周囲への感謝を振りまいて、誠実に答えてきたからだ。
仕事仲間に敵をなるべく作らなかった。
筆者は、それが現在のブレイクに繋がっていると思う。
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