これが三谷幸喜の恩返し?宮沢りえが『鎌倉殿の13人』出演に繋がった9年前のある出来事とは?

2022/9/29 22:00 龍女 龍女

今回のコラムの主役は俳優・モデルの宮沢りえ(1973年4月6日生れ)である。


(ヴォーグ・ジャパンに掲載された写真から引用 イラストby龍女)

取り上げるのは、現在放送中の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でいよいよ彼女が演じた北条時政(坂東彌十郎)の後妻牧の方(ドラマ上の名は「りく」)が起こした牧氏事件で、夫妻共々鎌倉から追放されるからだ。
おそらく第38回で本編での出番はなくなる。

今回は「りく」役におそらく繋がったであろう、9年前に宮沢りえが三谷幸喜を救ったある事件について、詳しく振り返っていきたい。

宮沢りえは、10代の頃に三井のリハウスのCMで初代リハウスガールこと白鳥麗子を演じたデビュー当時以降、スター俳優として様々なジャンルで数々の伝説を作ってきた。

大河ドラマと同じ時代劇の過去出演歴で言うと、前田利家とマツの実子で豊臣秀吉の養女になり、秀吉の猶子宇喜多秀家の妻になった女性を演じた映画『豪姫』(1992年)。
『たそがれ清兵衛』(2003年)では、主人公の「たそがれ清兵衛」こと井口清兵衛が(真田広之)が思い寄せる幼なじみの女性飯沼朋江を演じて、日本アカデミー賞・最優秀主演女優賞を受賞した。
大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜 』(2011年)で主人公の江(上野樹里)の姉、茶々こと淀君を演じて、主役はこっちでは?とドラマの構成としては大きなミスの原因になった大役を演じた。
間違いなく日本を代表する大物俳優の一人だ。

取り上げる話は2014年に現代劇の『紙の月』で2度目の日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を獲得する直前で、アラフォーの脂がのりきった時期の出来事である。

今回語りたいのは、彼女が舞台の世界で作った伝説である。
宮沢りえの俳優としてのポテンシャルとは何だったのか?
よく分かるお話である。

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