読書嫌いは芦田愛菜の著書『まなの本棚』にまなぶべき!?芦田愛菜式読書法に読書感想文が楽に書けるヒントがあった!

2022/8/19 17:30 龍女 龍女

『まなの本棚』で登場する本の紹介がそのまま読書感想文の書き方と構成がほぼ同じなので、分析してみよう。


三つのルールを覚えれば、読書感想文のハードルは低くなる。
これは本に書かれている事ではなく、筆者が考えたやりやすい読書感想文の書き方である。

①簡単な感想をメモ書き
最初から原稿用紙に文を書こうとしない。
まずメモ書きしてみよう。
語彙力がないとまず「面白かった」「つまらなかった」しか出ないだろうが、感想文はその先のどう面白かったか、どうつまらなかったか?を聞かれているのでそこを書けるようにするのが重要である。
選択肢としては、「面白かった」と感じた本の方が書きやすくなるので、つまらなかったが強い本は感想文を書くのは止めよう。
次は「面白かった」本のどこが面白くて読み切る事が出来たか?
頭の中に残った印象をなんとか言語化してみよう。
書くのが苦手な人は面白かったところを口に出しながら文字に起こしてみよう。

②本のあらすじや一部を引用して、まとめてみる。
物語形式の場合は主人公がどう動いたか?
好きな登場人物の台詞をメモしておく。
専門書はどこを注目して書き進められているか?
気になった文を書き写してみる。
歴史は何から始まってどう変わったか?
トリビアの場合は気に入ったモノを引用してみる。
どうやってまとめていいか分からないときは、目次とあとがきまで読んでみる。
そこに本の全体像を教えてくれるヒントが隠されている。

③原稿用紙に書くときはメモした項目を4部構成で書く。
一、何故この本を選んだか?
二、本のあらすじ
三、本の中で気に入った箇所を引用したり、印象を書く
四、読み終わった後の感情を書き、「~と思いました」と文を終える。
筆者が書いているのは読書感想文の作法であって、分かり易い書き方に過ぎない。
読書感想文の内容は本来自由である。
形式は自由を阻害するモノではない。自分を表現するための過程として形式を用いる事は手段に過ぎない。
ただ形式にはめられるとつまらないと感じるのは、形式が出来た理由が分からないからである。

本を読むのと勉強が嫌いな人は、役に立つかどうかが即座に分かるものが正しいと思い込んでいるし、そういう目的の本もあるが、実はそういう本の方が賞味期限は短い。
実用書を読むのではなく、一見すぐに役に立つとは思えない本を読む事の楽しさを知らないのは悲しい。
結局のところ、読書感想文のために本を読むという本末転倒の事が起こってはいけない。
普段から沢山の本を読む必要はない。
せめて好きなジャンルの本だけでも読んで欲しい。
本は楽しんで読むモノだ。
楽しい本は何の役に立つかどうか?
想像力をきたえる事ぐらいかもしれない。
その程度の力がない人間が世の中にはうじゃうじゃいる。
想像力を放棄して他人の言っている事を信じているだけの本の読み方は危険だ。
それが役に立つ本だけ読む事の負の遺産である。

せめて読書感想文は一冊の本を読む向き合い方を自由に書くための形式にすぎないのだ。
だから、読書感想文が必要なのは子供よりも実用書を読みがちな大人の方であろう。

参考文献:小林でび『演じる能力を磨く、芦田愛菜さん式読書法!』(演技ブログ『でびのーと☆彡』)
芦田愛菜『まなの本棚』(小学館)


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