もしかしてパクり?サンドラ・ブロック、チャニング・テイタム、ブラッド・ピットが共演の『ザ・ロストシティ』には元ネタがあった!

2022/6/30 22:00龍女龍女

『ザ・ロストシティ』の元々の題名は『ザ・ロストシティ・オブ・D』であった。
映画本編の中では、小説家のロレッタ・セージ(サンドラ・ブロック)が書いたとされる冒険恋愛小説の題名である。
大富豪のフェアファックス(ダニエル・ラドクリフ)がここに描かれたお宝が実際にあると思って、ロレッタを拉致してプライヴェート・ジェットで小説に書かれた島へ運んでいく。

2016年に『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』と言う映画が公開された。
名前は似ているが、シリーズ作品ではない。
ノンフィクション小説が原作で『ザ・ロストシティ・オブ・Z』が原題だ。
『ザ・ロストシティ』の劇中の冒険恋愛小説の題名は、このノンフィクション作品をもじった。
こちらの作品の方は、パーシー・フォーセット(1867~1925)という地図・考古学者で冒険家の人生を描いた。
彼は幻の黄金都市Zがあると思って、ブラジルの内陸部のマットグロッソ州で消息を絶つ。


(『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』パーシー・フォーセットを演じるチャーリー・ハラム イラストby龍女)

この映画の制作会社が
ブラッド・ピットが代表のプランBエンターテインメントである。


(『リバー・ランズ・スルー・イット』の時のブラッド・ピット イラストby龍女)

『ザ・ロストシティ』は、80年代の冒険活劇モノ、女性が主人公の『ロマンシング・ストーン』の要素にインディー・ジョーンズを足した。
インディー・ジョーンズのモデルとなった考古学者のノンフィクション小説の題名を借りて、作られた。
『ロマンシング・ストーン』の主人公は小説家ではあるが、『ザ・ロストシティ』では学者から転向した人物になっている。
ロレッタの夫は考古学者で、中米にある遺跡の古代文字を解読しようとしていた。
小説の中で、書かれている遺跡の宝の手がかりとなる象形文字が本編のお宝探しの手がかりとなる。
『ザ・ロストシティ』 は『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』の考古学者パーシー・フォーセットの要素を、主人公ロレッタの亡くなった夫のキャラクター設定に組み込んだと思われる。

もう一つ、『ザ・ロストシティ』の内容と関係ないが、ブラッド・ピットとサンドラ・ブロックの関係が分かる作品がこの秋に公開される。
日本の人気小説家・伊坂幸太郎の『マリア・ビートル』を元にした『ブレット・トレイン』である。
これは日本の新幹線で繰り広げられるクライムアクションだ。
ブラット・ピット扮する殺し屋レディ・バグ(テントウムシ)が、新幹線で他の4人の殺し屋とアタッシュケースに入ったブツをめぐって争奪戦をしていると、ギャング団との抗争に巻き込まれるアクションモノである。
サンドラ・ブロックは、レディ・バグに仕事の指示をするマリア役である。

サンドラ・ブロックの出世作のバスジャックモノの『スピード』(1994年)は、


(『スピード』のサンドラ・ブロック イラストby龍女)

日本の映画ファンの一部では、元ネタは『新幹線大爆破』(1975)と言われている。
時速80キロ以下になると爆破する仕掛けの時限爆弾に翻弄されるプロットがまったく同じだからである。

今回は新幹線を題材としたアクションモノで、『新幹線大爆破』はハリウッドでも有名な作品なのでサンドラ・ブロックも出演を快諾したのだろう。
この作品には日本人キャストでは、『新幹線大爆破』に出演していた千葉真一の弟子である真田広之が出ている。

サンドラ・ブロックは、ジョージ・クルーニーと仲良しのハリウッド俳優(ブラッド・ピット、マット・デイモン、アンディ・ガルシア)が出演した犯罪映画『オーシャンズ11』シリーズの女性版
『オーシャンズ8』(2018年)で主役を務めるなど、ブラッド・ピットとは仲が良いようである。

ブラット・ピットは出演者名にはクレジットされているが、出番は少ない。
ただ自分がイケメンである事をネタにした役柄で、楽しんでいる様子がうかがえる。
このシーンでは、3人で拉致現場から逃亡するときに爆風から逃れる瞬間に
スローモーションで、ブラッド・ピットは
長い髪をファッサーと靡かせるところで笑ってしまった。


(『ザ・ロストシティ』の1シーンから引用 イラストby龍女)


このような冒険活劇モノは元々はB級映画であった。
B級とは内容では無く、制作予算が低いことを指している。
70年代くらいまでの昔の映画は、二本立てが多く、メインの映画の方はA級としてそれなりの高い予算で2時間ほどの上映時間だが、併映の作品は1時間前後の中短編で低予算の映画が作られた。
ハリウッドの大手映画会社スタジオが機能していた頃は、新人監督が作るB級映画が同時上映されていたのである。
メインの作品も含めて興行成績がよいと、やがて監督はメインの作品の方もとらせてもらえるようになっていった。

『ザ・ロストシティ』は、久々に何も考えずに観られる娯楽映画の程をなしているが、冒険活劇映画にもそれなりの歴史が流れているのである。


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