映画『シン・ウルトラマン』は総監督の庵野秀明と樋口真嗣だけじゃなく、斎藤工、西島秀俊とオタクたちの夢の映画だった!

2022/5/20 17:00 龍女 龍女

映画に登場するエピソードはTVシリーズの『ウルトラマン』から引用されている。

禍威獣が8体も出てくる。
禍威獣から逃げ遅れた小学生を救うために死んでしまった神永新二の体を借りて、ウルトラマンが禍威獣の前に出現する。
ウルトラマンは禍威獣とは別に外星人1号として巨大化する。
外星人2号として、日本政府にザラブ星人が近づいてくる。
ザラブ星人は偽ウルトラマンとなって、石油プラントを破壊し、神永新二がウルトラマンに変身するところを動画で拡散する。
神永はウルトラマンに変身し、ザラブ星人を倒し、潔白を証明したが、ウルトラマンに対する疑念はそう簡単に拭えなかった。

更に手強い敵として現れるのが、
外星人0号のメフィラス星人(山本耕史)。
巨大化するベータカプセルの元々の大きな装置を持っている。
巨大化することで生物兵器になるそうである。
それを日本政府との条約で提供して間接的に人類を支配しようとしているらしい。
そのプレゼンテーションとして浅見弘子を巨大化してみせた。


(名刺を渡す前のメフィラス星人 イラストby龍女)

居酒屋でメフィラス星人と神永は交渉するが、決裂し巨大化したメフィラス星人とウルトラマンの戦いが始まる。

しかしメフィラスは、ウルトラマンの背後に、そっくりの外星人ゾーフィ(声・山寺宏一)が出現して、恐れをなしてあっさり撤退する。
TVシリーズの最終回に登場した宇宙恐竜ゼットンを引き連れてやってきたのだ。
怪獣と言うより、巨大装置になっていてビックリした。
そして最大の強敵にウルトラマンがどう戦うのかがクライマックスとなる。

今回ウルトラマンになる斎藤工(1981年8月22日生れ)は、父親が『ウルトラマンタロウ』の現場で東北新社の爆破担当だったそうで縁を感じているそうだ。
西島秀俊(1971年3月29日生れ)は「うらやましい。僕も変身したかった」とインタビューで答えている。
西島秀俊はウルトラマンの制作会社でもある円谷プロダクションのTVドラマ『怪奇大作戦』(1968年9月~1969年3月)のリメイク
『怪奇大作戦 セカンドファイル』(2007年4月)の主演を演じている。
怪獣は登場せず、妖怪的なモノを捜査する「SRI」(Science Research Institute、科学捜査研究所)のメンバーたちが活躍するホラーシリーズである。

斎藤工・西島秀俊ともシネフィル(映画オタク)として有名だが、斎藤工は映画監督としても活躍している。
特撮映画も散々観てきているだろうこの二人が参加した撮影が、さぞオタトークで盛り上がった事だろう。

さて最後に『シン・ゴジラ』に続き、企画・脚本と監督のコンビを紹介しよう。

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