紅白歌合戦初出場の上白石萌音に一番期待している役柄は、同じく『東宝シンデレラ』オーディション出身の妹・上白石萌歌との〇〇〇だ!

2021/12/29 12:00 龍女 龍女

東宝シンデレラオーディション出身で現在活躍中の女優たち

記念すべき、第1回の東宝シンデレラオーディションは、1984年に開催された。
創立50周年の記念イベントとして開催されたそうだ。
創立年が1932年だそうで数が合わないが、企画された年かもしれない。

開催の経緯としては、角川映画が原田知世や薬師丸ひろ子などのアイドル女優を輩出していたことに対抗したものである。(Wikipediaより)

この時代を反映したせいか、ファイナリストとなった人たちはアイドル的なイメージで売り出されていくことになる。
その中の一人、斉藤由貴(1966年9月10日生れ)は同年の第3回の少年マガジン開催のミスマガジンのグランプリに選ばれた。
そちらのイメージが強いファンの方々も多いだろうが、東宝シンデレラのファイナリストになったことで所属事務所が東宝芸能に決まり、未だに在籍している。
オーディションの後、翌年1985年3月に歌手として『卒業』でデビュー。
オリコン最高位6位であったが、35万枚のヒット。
筆者も大好きな曲である。
更にフジテレビの30分のTVドラマに初主演した『スケバン刑事』(1985年4月~10月)が大ヒット。
12月に公開された初主演映画『雪の断章 -情熱-』(相米慎二監督作品)によって、各映画賞の新人賞を受賞した。
更に朝ドラ『はね駒』(1986年4月~9月)のヒロインに抜擢され、知名度がアップ。
アニメ『めぞん一刻』のオープニングテーマ『悲しみよこんにちは』はオリコン最高3位で30万枚のヒット。
紅白歌合戦初出場となった。


(斉藤由貴。宣材写真から引用 イラストby龍女)

第1回の東宝シンデレラオーディションのグランプリを獲得したのは、
沢口靖子(1965年6月11日生れ)である。
『刑事物語3 潮騒の詩』でデビューした。
この時歌も出しているが、正直言って歌も演技も最初は下手だった。
未だに不器用さは抜けていない。
ヒロインを務めた朝ドラ『澪つくし』(1985年4月~9月)では、舞台が房総半島で、房州弁を覚えるのに必死だった。
一緒にいると関西弁が抜けない(大阪府堺市出身)ので、共演者の明石家さんまとは、ドラマの撮影が終わるまで食事をしないという役作りをしていたそうだ。


(朝ドラ『澪つくし』の頃の沢口靖子 イラストby龍女)

東宝シンデレラオーディション出身で、3人目の朝ドラヒロインとなったのが
『あぐり』(1997年4月~9月)の田中美里(1977年2月9日生れ)である。
作家吉行淳之介(1924~1994)と俳優・吉行和子(1935年8月9日生れ)の母親で美容師の吉行あぐり(1907~2015)の半生を描いた。
2003年には、韓流ドラマのブームのきっかけとなった『冬のソナタ』の主演、チェ・ジウの吹き替えを演じて、声優としても活躍している。
1996年に開催された第4回の東宝シンデレラオーディションの審査員特別賞を受賞している。


(田中美里。NHKアーカイブスから引用 イラストby龍女)

この時のグランプリとなったのは
野波真帆(1980年5月13日生れ)である。
筆者は深夜ドラマの『モテキ』(2010年7月~9月)が印象的であった。
異色の存在で、もう一つの仕事を持っている。
それはスタイリストである。


(野波真帆。東宝芸能の宣材写真から イラストby龍女)

自らのスタイリングだけではなく、後輩に当たる第5回グランプリ(2000年)の
長澤まさみ(1987年6月3日生れ)のスタイリストも務めている。


(長澤まさみ。『モテキ』の頃の写真から引用 イラストby龍女)


さて、ここで紹介した歴代の東宝シンデレラオーディションの受賞者は、東宝を代表するあるシリーズにそれぞれ何らかの形で出演している。
次はそれにも触れながら、上白石萌音と同じく第7回東宝シンデレラオーディションの受賞者を取り上げたい。
上白石萌音はまだそのシリーズに出演していないので、それは何故か?
筆者の仮説や願望も交えて考えてみよう。

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