※上記の写真はイメージです。記事には出てきません。

昨年から始まった有名デザイナーや建築家による渋谷区トイレリニューアルプロジェクトについて。私もずっと追いかけています。

7月に佐藤可士和が手掛ける恵比寿駅西口公衆トイレ、伊東豊雄が手掛ける代々木八幡公衆トイレ、8月に佐藤カズーが手掛ける七号通り公園トイレのリニューアルが終わりました。今年の分が出揃いましたのでここで一度まとめてみます。

恵比寿駅西口公衆トイレ　佐藤可士和

2021年7月15日に公開になったのが恵比寿駅の西口を出てすぐのことにあるトイレです。恵比寿には他にも片山正通ワンダーウォール、田村奈穂、槇文彦などが手掛けるトイレもあり、トイレだけでもたくさん楽しめる街になってます！





浮いている様な白い横ルーバーに囲われたトイレ。正面側にはトイレの表記がありません。ぐるっと回り込んでいくと側面の奥にようやくトイレかな、とわかる表記が。佐藤可士和さんらしいシンプルなデザインでカッコよくはありますが……。





裏側から細い通路を通って各個室に向かうのですが、ここがトイレだということがわかるでしょうか？ずっと我慢していた人がここに来て、あれ？ここトイレじゃなかったっけ？使っていいのかな？と不安になってしまいそうです。

代々木八幡公衆トイレ　伊東豊雄

2021年7月16日の公開です。代々木八幡宮の森のすぐ横にあります。森の横に生えた大きなキノコの様な形と色。代々木八幡周辺には坂茂が手掛けた透明トレイが2箇所あります。





タイル貼りというのが良いですね。色味は落ち着いています。他のトイレに比べて気をてらってないこの感じ、神社のそばだからというのもあるのでしょうか？





こういうトイレの方が落ち着いて使えそうですね。まぁ、公衆トレイなので一度だけしか使わない人も多いでしょうし、落ち着かれて長居されても良くないでしょうから、場所や目的によって何が良いかはわかりませんね。

七号通り公園トイレ　佐藤カズー

さて、この半球のこれ、何に見えますか？そう、実はこれがトイレの建物なんです。2021年8月12日に公開。真っ白な球体が地面から生えてきている様です。そしてこれ、見た目だけじゃない仕掛けがあるのです。なんと、音声認識対応トイレなんです。





スマホでサイトに繋げ入口の開閉、登録された声で指示して水を流したりや便座を上げたり出来ます。ただし、私が行った時に中に人がいないのに使用中マークが出てエラーになっていたり、指示したのに反応がない時なども。





もちろんスマホを持っていない人が普通に使うことも可能です。まぁ、今の技術なら手で触れずに水を流したり、自動ドアの開閉もできますよね。非接触型と言っても音声認識をわざわざ使うよりも、手かざし等の既存技術でエラーが少ない方が良いかとは思います。しかし、試みとしては面白い。こういうところから生まれてくるものもあるかと思います。



さて、この渋谷区のトレイリニューアル計画「THE TOKYO TOILET」は今年はこれで終わりの様です。




今回取り上げた3箇所以外に今年2021年にリニューアルしたのがNIGO®の手掛けた神宮前公衆トイレと隈研吾が手掛けた鍋島松濤公園トイレ。


神宮前公衆トイレ　NIGO®　2021年5月31日


鍋島松濤公園トイレ　隈研吾　2021年6月24日

上の二つは6月にまとめて記事にしています。


今年も話題！五輪会場設計の建築家 隈研吾やデザイナー NIGO®のトイレ
https://ima.goo.ne.jp/column/article/9960.html


去年2020年に出来たトイレは片山正通ワンダーウォールの恵比寿公園トイレ、坂茂の代々木深町小公園トイレとはるのおがわコミュニティパークトイレ、田村奈穂の東三丁目公衆トイレ、槇文彦の恵比寿東公園トイレ、坂倉竹之助の西原一丁目公園トイレ、安藤忠雄の神宮通公園トイレ。

こちらの記事は去年2本にまとめてあります。


話題のスケスケトイレは壮大な計画の始まりだった
https://ima.goo.ne.jp/column/article/8820.html


他にもあった！あのスケルトントイレに続く有名建築家のトイレ
https://ima.goo.ne.jp/column/article/8964.html


まとめるとこうなります。



これからオープンの2022年のもの5箇所、これらは元々は今年の夏から冬にかけて、そう、今年度中に全て完了する予定でした。コロナの影響もあるのでしょうか？期間が延期になっている様です。せっかくの面白い計画なので、無事全ての計画が完了してくれることを祈ります。