『ごくせん』『24 JAPAN』の仲間由紀恵が、髪型は変わらないのに役の幅が広いのには「裏」があった?

2021/3/24 22:00 龍女 龍女

今回の主役は、国民的俳優の一人、仲間由紀恵だ。
美髪の女性タレントランキングでは、常に上位にいる。
特に2010年代の前半はランキングの一位を獲得したこともある。
トレードマークはワンレングスの長髪である。


1994年に地元沖縄限定の深夜ドラマ『青い夏』のオーディションで選ばれデビューしたそうだ。
そのツテで芸能事務所プロダクション尾木を紹介され上京。
この時代は主にアイドル活動をしている。
全盛期だった小室ファミリーの曲を歌ったり、アニメの声優や、NHKのミニシリーズドラマで初主演するなど、着実にキャリアを積んでいる。
柴門ふみの出世作の実写化『P.S.元気です、俊平』(1999年6~9月TBS木曜22時)では、主人公の俊平(堂本光一)の初恋の相手・桜小夜子を演じた。

映画初主演は、オーディションで選ばれた山村貞子役。
ホラー映画シリーズ、『リング』の前日譚『リング0 バースデイ』。
筆者はホラー映画は苦手なので、基本的に観ないが、
貞子は有名なキャラクターであり、美しい黒髪の長髪が特徴なのも知っている。
名作のバロメーターは観たことがなくても名シーンを知っている。
観た錯覚がしてしまうほど引用されていることである。
『リング0 バースデイ』 の公開が2000年の1月だった。

いよいよ仲間由紀恵ありきの映像作品が出た。

『TRICK』(第1シリーズ2000年7~9月)では物理学者・上田次郎(阿部寛)とコンビを組む、売れないマジシャン山田奈緒子役。


森本梢子の漫画の実写化『ごくせん』(第1シリーズ2002年4~7月日本テレビ水曜22時)では実家がヤクザの高校教師ヤンクミこと山口久美子役。
重ねてこの2作品が立て続けに人気シリーズになったのが大きい。

国民的俳優になったのは

大河ドラマ『功名が辻』(2006年NHK)の主人公、山内一豊の妻、千代を演じたからだ。
その後も朝ドラ『花子とアン』(2014年)で主役ではないが

大正時代の有名人柳原白蓮をモデルとした葉山蓮子を演じて話題になった。
大正時代の女学生に流行った束髪(そくはつ)の庇髪(ひさしがみ)をしているが、地毛で結えたらしい。

2014年の結婚から出産・育児以降、出演作は少なくなっているが

『相棒』のseason13から登場した警察官僚の社美彌子役。

現在も続くアメリカのドラマ黄金期の端緒を開いた作品のリメイクである『24 JAPAN』では、
有力政党の党首で、総選挙に勝ったので、次期首相と目されている政治家朝倉麗を演じている。
年を追うごとに、役柄の社会的地位が上がっている。

仲間由紀恵と言えば、すぐに思い浮かぶ代表作のほとんどは長髪を生かすか短髪にしなくても済む役柄に集中している。

しかし、これだけの売れっ子ならば、髪型を変える必然性のある役の依頼も来たわけで、それにはどう対応したか?
実例を挙げていこう。

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