パブリックアートの旗手、内海聖史

2020/6/28 20:00 Tak(タケ) Tak(タケ)

内海聖史(うちうみ さとし)さんというアーティストをご存知でしょうか。仮に名前は憶えてなくても、彼の作品は何度も目にしているはずです。

それは、内海聖史氏が、パブリックアートの名手だからです。

街中にある病院やオフィス、宿泊施設そして、虎ノ門ヒルズやミューザ川崎のような街のランドマークタワーの中など至るところに彼の作品が設置されています。


虎ノ門ヒルズ1階の車寄せロビーに設置された、内海聖史氏の「あたらしい水」(2014)。横幅6mを超える大作計5枚。全て合わせると約27mもあります。

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内海氏がパブリックアートの旗手とされる所以は、その汎用性の高さにあります。どの空間に置かれても周りの景色と溶け込みつつ、雰囲気ある空間に作り変えてくれるのです。

一般的に現代アートは若い人向けであり、また難解なテーマを内包しとても近づきにくいものがあります。ところが内海氏の作品は老若男女問わずひと目見ただけで「いいな~」と思わせる魅力を持っています。

だからこそ、病院から多く設置の依頼があり、実際に日本全国の病院のロビーや待合室に彼の作品が設置されているのです。


帝京大学医学部附属溝口病院(神奈川県/高津区))
場所:1Fエントランス
タイトル:ふり仰ぐ色
サイズ:h4060×w4260×d80mm
制作年:2016年
撮影:加藤健/Ken KATO


魚沼基幹病院(新潟県/南魚沼市)
場所:1Fエントランス
タイトル:色彩の下
サイズ:h2000×w6500mm
制作年:2015年
撮影:加藤健/Ken KATO


日本赤十字社 足利赤十字病院(栃木県/足利市)
場所:1Fエントランス
タイトル:色彩の下
サイズ:h5000×w1600×d60mm
制作年:2011年
撮影:加藤健/Ken KATO


久世歯科医院(神奈川県/高津区)2015年度ふるさと納税寄附作品
場所:待合室
サイズ:h810×w2690×d37mm
制作年:2016年
撮影:加藤健/Ken KATO

内海聖史(うちうみ さとし)
1977年茨城県生まれ。99年、第20期国際瀧冨士美術賞を受賞。2002年多摩美術大学大学院美術研究科修了。個展やグループ展を数多く開催。

「屋上庭園」(東京都現代美術館、08年)「moonwalk」(六本木ヒルズA/Dギャラリー、15年)、「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」 (常陸大宮市、常陸太田市、16年)、「遠くの絵画」(YCC ヨコハマ創造都市センター、17年)、「やわらかな絵画」(上野の森美術館、19年)など。

内海聖史公式サイト
http://uchiumisatoshi.com/

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