【#麒麟を待つ】麒麟ロスは〇〇で乗り切ろう!

2020/5/28 09:00yamasanyamasan

こんにちは、いまトピアート部のyamasanです。

緊急事態宣言は全国で解除されましたが、一方で新型コロナウィルスの影響はこんなところにも出てきています。

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」6月7日(日)<第21回>の放送をもって一時休止

すでにツィッター上では「#麒麟を待つ」というタグを見かけるようになりましたが、毎回の放送を楽しみにしているみなさんの中には「#麒麟ロス」になる方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回はまだまだ油断できない状況が続く中、「麒麟がくる」の再開を待つまでの間、おうちでできるお楽しみを一つ紹介したいと思います。

それはこれです⇒
ガチャガチャ「戦国の茶器 参 ~侘び寂びの世界~」


「戦国の茶器」シリーズもこれが第三弾。今回も充実のラインナップです。
それに、明智光秀はじめ、信長、秀吉、家康といった「麒麟がくる」の主要な登場人物が所蔵していた名品がラインナップに入っているのですから、まさにグッドタイミング!
これはコンプリートしないわけにはいきません。


「戦国の茶器 参 ~侘び寂びの世界~」

それでは一品ずつ紹介していきましょう。

【瀟湘八景図尾垂釜】


天正6年(1578)1月1日、信長に新年の挨拶をするため、大名・武将たちが安土を訪れましたが、朝の茶の湯に招かれたのはそのうちの12人。光秀や秀吉はじめ主だった武将たちが名を連ねていました。

そこで光秀が信長から下賜されたのが、八角の面に見事な瀟湘八景の景色が鋳込まれた「瀟湘八景図尾垂釜」。
光秀はよほどうれしかったのでしょう。同じ月の11日、今度は自分が主催した茶会でさっそく披露しています。

「上様ヨリ元日ニ拝領ノ八角釜御開也」(『津田宗久茶湯日記』天正六年正月十一日)

津田宗久は堺の豪商で、千宗易(利休)、今井宗久とともに三宗匠と称され、この日の茶会の茶堂(茶頭)をつとめました。

【肩衝茶入 銘 新田】


「初花」「楢柴」と並んで「天下三肩衝」といわれた「新田」はわび茶の祖・村田珠光から、三好長慶と争った戦国武将・三好政長(宗三)の手に渡り、その後、信長が所有しましたが、「初花」と同じく「名物狩り」によって入手したものかもしれません。

信長に仕えた太田牛一が著した『信長公記』は、ほとんどが戦いの記録なのですが、所々に「名物狩り」の様子が記されています。
この『信長公記』は現代語訳で注釈も丁寧なので、とても読みやすいです。「麒麟がくる」再開までの予習に読んでみてはいかがでしょうか。


現代語訳『信長公記』新人物文庫

信長が「初花」を手に入れたのは永禄12年(1569年)のこと。
家臣たちを遣わして、大文字屋(疋田)宗観所持の「初花」はじめ全部で6点の名物を金銀・米と引換えに提出するよう命じました。(『信長公記』P137~138)

堺の茶人たちの名物も狙われました。
元亀元年(1570)には、津田宗久の絵はじめ4点が金銀を対価に献上されました。
しかしながら、誰も望んで献上したわけではありません。
「信長の意向に背くことはできないので、何も言わずに献上した」のです。(前掲書P145~146)。

さて、「新田」に戻ります。本能寺の変のあと大友宗麟→秀吉→秀頼と渡った「新田」は、大坂夏の陣で大坂城が落城したあと廃燼の中から見つけられた破片を修繕したものが家康の手に渡り、その後水戸徳川家に伝わり、現在では水戸市にある徳川ミュージアムの所蔵になっています。
(「初花」は重要文化財で公益財団法人徳川記念文化財団が所蔵、「楢柴」は徳川将軍家が所蔵していましたが明暦の大火(1657年)後、所在不明。)

【唐物茶壷 銘 金花】


有無を言わせない「名物狩り」の場面では信長が満足したかどうか記されていませんが、天正4年(1576)に唐物茶壷「松花」と「金花」が献上されたときは、「信長は大いに喜んだ」そうです(前掲書P283)。
「金花」は重要文化財の「松花」とともに徳川美術館に所蔵されています。

【洛中洛外図屏風】
名物をミニチュアの畳の上に並べて飾ってみるとよくわかるのですが、背景の洛中洛外図屏風が茶器の見栄えをよくして、全体の雰囲気を引き締めています。
こちらはたたんだ状態。表具のつくりも本格的。


特に絵師の名前は書かれていませんが、これは狩野永徳が信長のために描き、信長から上杉謙信に贈られたと伝えられる「上杉本洛中洛外図屏風」(国宝 米沢市上杉博物館)のようです。

【青磁茶碗 銘 馬蝗絆】


これは室町幕府第8代将軍 足利義政が所有していたもので、ひび割れしたのでこれと同じものが欲しいと中国に送り返したら、これほどいいものは中国にもない、と鎹(かすがい)で止めて送り返されてきたというエピソードがあります。
馬蝗絆は東京国立博物館が所蔵する重要文化財。東洋館(アジアギャラリー)3階「中国の陶器」のコーナーに展示されることがあるので、ぜひ大きな蝗(いなご)に見立てられた鎹もよくご覧になってください。



【大井戸茶碗 喜左衛門】


高麗茶碗の中でも特に重宝された大井戸茶碗。「麒麟がくる」の登場人物は所有していなかったようですが、江戸時代後期には大名茶人として名高い松江藩主・松平不昧が所有していました。現在は大徳寺孤篷庵の所蔵。井戸茶碗唯一の国宝です。


去年の春は、国宝の曜変天目三碗がほぼ同時期に公開されて大いに盛り上がりました。ガチャガチャの曜変天目がラインナップに入っている「戦国の茶器 弐~天正名物伝~」が発売されたのもちょうどその頃。
「戦国の茶器」の一と弐は去年の春にいまトピのコラムで紹介しています。

【国宝の茶碗が自宅に!?】今話題の曜変天目をゲットしよう!

「戦国の茶器」


「戦国の茶器 弐~天正名物伝~」