あの大ロックスターも北斎のファンだった!?
なぜここに北斎の富士が?
こんにちは、いまトピアート部のyamasanです。
まだまだStay homeの日々が続いていますが、この機会を利用して家の中の整理をしてみたら思いがけないお宝を発見したという方もいらっしゃるのでは。
私も先日、押入れの中を整理していたら、こんなものを発見しました。
色あせた白地の上に「壽」と書かれた紙の入れ物。
裏を返すと見覚えのある翼のマーク。
もしやと思い中身を取り出すと、なんと、幻となったポール・マッカートニー率いるウィングスの1980年ジャパンツアーのパンフレット!
縦横30㎝、全部で約50ページ、ポールやメンバーのステージやオフタイムのショットを満載した豪華な内容です。
コンサートのチケットは、1977年に発売されたライブ盤「WINGS OVER AMERICA」での盛り上がりそのままのステージが見られるかと期待して、発売日に朝早くからプレイガイド前の長い行列に何時間も並んで買いました。
「WINGS OVER AMERICA」
幻となったコンサートのチケットをそのままとっておけば、それこそ「お宝」だったのでしょうが、当時は日々のお金のやりくりを優先せざるを得なかったので、涙ながらに払戻しをしました。そして長い間、このパンフレットのことは忘れていたので、手元には幻のコンサートの痕跡は何も残っていないと思っていたのです。
ところがこのパンフレットが見つかったのですから、こんなうれしいことはありません。これからは家宝として大事にとっておきます。
パンフレットのページをパラパラめくったあと、ふと裏表紙を見てみると、複葉機と格納庫の背景には、なんと北斎の富士!
この富士山は、葛飾北斎「冨嶽三十六景」シリーズの《山下白雨》がオリジナル(なぜか反転していますが)。
こちらは昨年(2019年)の7月から9月にかけて横浜のそごう美術館で開催された「令和元年記念 北斎展」の会場入口に展示されていた大きな《山下白雨》。山頂は晴れているのに、裾野は黒雲におおわれ稲光が光っています。令和元年記念なので、閃光は「令和」の文字。
北斎のバージョンはこちらです。
この展覧会はリ・クリエイト(複製画)作品で冨嶽三十六景と富嶽百景が勢ぞろいしていて、写真撮影もOKという、うれしい内容の展覧会でした。
バラエティーに富んださまざまな分野の展覧会を開催する「そごう美術館」はこちらで紹介しています。
仕事帰りにちょっと一杯、その前にぶらっとミュージアム
そごう美術館は現在休館中です。今後の開館状況は公式サイトでご確認ください⇒そごう美術館
それにしても、ウィングスがなぜ北斎なのでしょうか。
日本のイメージといえば「フジヤマ」。そして「フジヤマ」といえば北斎というのは当時から定着していたのかもしれません。
今年から日本のパスポートに北斎の冨嶽三十六景のデザインが入るようになりますが、それに先立つこと40年。ポールのアイデアかどうかはわかりませんが、ウィングスのパンフレットに北斎の富士が描かれていたのには驚きです。
やはり 「世界の北斎」、北斎おそるべし! です。
そのおそるべき北斎のことを詳しく知るなら「すみだ北斎美術館」ですが、こちらも現在臨時休館中。
今後の開館状況は公式サイトでご確認ください⇒すみだ北斎美術館
追記:幻のコンサートからちょうど10年後の1990年、東京ドームのステージの上から手を振るポールの姿を見て、ようやく願いがかなった、と実感することができました。
半世紀前の音楽を聴きながら家飲みしてみませんか。
Stay homeですっかり定着した「家飲み」や「オンライン飲み会」。
私の場合、自宅のリビングでロックを聴きながらビールのグラスを傾けるのがささやかな楽しみなのですが、そんな時によくかけるのがビートルズ。中でも「レット・イット・ビー」はお気に入りのアルバムの一つ。
ビートルズ「レット・イット・ビー」
「レット・イット・ビー」がリリースされたのは1970年の5月。ということはちょうど50年前。もう半世紀も前のこと。
ビートルズを聴きはじめたのはもう少しあとのことなので、50年間つきあっているわけではないのですが、シンプルでワイルドなロックナンバーも、情感たっぷりのバラードもあって、いつ聴いてもけっして飽きることのないアルバムなのです。
それだけ好きなアルバムなので、実は同じCDを2枚買いました。
最初に買ったのはプラケース入りのもの(上の写真右)。そのあとに紙ジャケット仕様のもの(上の写真左)が発売されたのですが、付録の小冊子がほしかったので迷わず買いました。
中でも、レコーディングの雰囲気が伝わってくるスタジオの様子を上から撮ったこの写真は、どうしても見たかったのです。
この写真はお気に入りなので、食玩のドラムセットでそれらしく再現してみました。
バスドラムには「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のおまけを切り抜いて貼り付けました。
正面から見るとこういう感じです。
全部で約20ページのこの小冊子には、メンバーのリハーサル風景や、1969年1月30日にアップルビルの屋上で演奏した「ルーフ・トップ・コンサート」の写真もあるので、これを見ながらでも楽しくビールが飲めます。
そして、アルバム「レット・イット・ビー」にはさらに別なバージョンもあるのです。
ビートルズ「レット・イット・ビー…ネイキッド」
こちらは2003年に発売された「レット・イット・ビー…ネイキッド」。あとからストリングスやコーラスなどをオーバーダビングしたものでなく、スタジオで録音されたままの臨場感を活かしたテイクが収録されています。
2枚組で、1枚目はオリジナルの「レット・イット・ビー」から一部曲を入れ替えたものが収録されていて、2枚目はボーナスCDで、スタジオでのリハーサルなどが収録されています。
新型コロナウィルスがいつ終息するかわからない状況ですが、こんな時だからこそ、家飲みのお伴に半世紀前の名曲を楽しんでみてはいかがでしょうか。