これも和田誠さんのお仕事!?……つくばエキスポのコスモ星丸【ファンシー絵みやげ】(1/2)
■ 和田誠さんのお仕事
おお、和田誠さん亡くなったのか。最初に僕に本を読むことの楽しさを教えてくれた星新一のショートショートはいつも彼の挿絵とともにあったよ。そして日本でいちばんかっこいいタバコをデザインした人だ。 pic.twitter.com/Sl4h8yGSjS
— ジロウ (@jiro6663) October 11, 2019
今月、イラストレーターの和田誠さんの訃報が届き、タバコの「ハイライト」をはじめ数々の仕事や、家族とのエピソードなどを振り返るツイートがあふれました。本の装丁や映画のポスターなど、お仕事の数は膨大でして、それぞれ色々な世代の思い出です。私は中でも、あくまで和田誠さんが「修正」という形で仕上げた作品についてツイートしました。
つくばエキスポ85(国際科学技術博覧会)の公式マスコット・コスモ星丸のデザインは、女子中学生による一般公募作品をイラストレーターで選考委員だった和田誠さんが仕上げたもの。
— 山下メロ(平成レトロ・ファンシー絵みやげ) (@inchorin) October 13, 2019
この時代に茨城県・筑波の土産品が大量に作られました。#和田誠 #つくばエキスポ #コスモ星丸 pic.twitter.com/1BwL23s9EB
このツイートにあるように、和田誠さんは1985年に茨城県筑波郡谷田部町(現・つくば市)御幸が丘を中心に行われた国際科学技術博覧会(つくばエキスポ)の公式マスコットマークの選考委員でした。1981年末から1982年初頭に募集され、愛知県一宮市の中学一年(当時)の高垣真紀さんによるUFOをモチーフにしたキャラクターが最優秀賞を獲得。それを和田誠さんが仕上げ、コスモ星丸という名前がつけられました。
↑ コスモ星丸のキーホルダー
コスモ星丸は近年でもアパレルブランドから商品が発売されるなど、長く愛されるキャラクターとなりました。当時はこのように「証紙」が貼られ、正しくライセンスを受けていないとコスモ星丸の商品は作ることができませんでした。
↑ ファンシー絵みやげのつくばキーホルダー
そして、つくばエキスポ期間中は茨城県や会場周辺にたくさんの人が訪れますので、その人たちに売る商品として「おみやげ品」がたくさん作られましたが、証紙が必要なコスモ星丸を使わず、あくまで「TSUKUBA ’85」など、それらしい言葉とイラストで作られた「ファンシー絵みやげ」も数多く存在しました。「ファンシー絵みやげ」とは1980年代から1990年代にかけて日本中の観光地で売られていた子ども向けの雑貨みやげの総称です。
↑ ポップなカラーリングの星丸キーホルダー
では、ほかにどんな商品があったのでしょうか。かなりの商品数でしたのでほんの一部を紹介いたします。
↑ メタルキーホルダーのコスモ星丸
切符や木製の道しるべを模したメタルキーホルダーなど、既存の観光地みやげにコスモ星丸を配置した商品は非常に多く存在しました。科学万博のイメージと木製の道しるべは少しミスマッチな気もしますが、そんなことは気にしていないようです。とにかく商品を多く作ろうという気概が感じられます。
↑ コスモ星丸のゴム人形
アンテナが細いため、立体化すると非常に脆い。ちょっとしたことでアンテナがちぎれてしまいます。平面にくらべると立体の商品が少ないのはコレが原因かもしれません。
↑ アクリルキーホルダー
星丸は唯一の存在ではなく2体描かれている例も。これでもライセンス料は一緒なのでしょうか?
↑ メタルキーホルダー
なんと5体!!けっこう同時に存在できるんですね。ライセンス料は……。
いろんな商品が存在し、万博とともにコスモ星丸が大変人気だったことが分かりますね。