押さえておくべきこの4人!庭園デザイナーで見る日本庭園のススメ

2019/9/18 12:10 KIN KIN


京都 西芳寺(苔寺)の庭園(サムネイル画像も同様)
nekonome16さんによる写真ACからの写真

日本国内で旅行に行った先々で、日本庭園を見る機会も多いのではないでしょうか?お寺や神社、お城や公園など歴史ある所にはたいてい日本庭園がありますよね。


京都 東福寺 芬陀院 東庭(重森三玲作)

さて、この日本庭園、当然のごとくそれを造っている人たちが居ます。その中でも全体を監修し、コンセプトを構築し、様々な職人に指示をして一つの世界感をつくりあげていく立場の人を「作庭家」と言います。つまり、庭園デザイナー/庭園ディレクターですね。


京都 円山公園(7代目 小川治兵衛作)

日本庭園を見ながらその作家のことを考える人は多くは無いと思います。ただ、意識して同じ作家の庭を見るのも面白いと思います。共通点や違いなどを楽しむことが出来ますし、その様な見方をすることで自分の好みの庭を見つけることが出来るかもしれません。

そこで、まずは押さえておくべき庭の作家である「作庭家」を4人、時代別にご紹介します。


鎌倉-室町時代:夢窓疎石




京都 西芳寺(苔寺)の庭園
nekonome16さんによる写真ACからの写真

夢窓疎石(または夢窓国師)は臨済宗の有名な禅僧です。僧でありながら庭園も数多く造っているのですね。日本庭園史の中でも最初期に出て来る重要人物。自然の景観などを生かす作風の庭を多くつくっています。


京都 西芳寺(苔寺)の庭園
さんによる写真ACからの写真

苔寺として有名な西芳寺の庭園は夢窓疎石の代表作の一つ。苔が美しい西芳寺のこの庭園は自然の美しさをそのまま閉じ込めたような庭。他にも京都 天龍寺、岐阜の永保寺、山梨の恵林寺、神奈川 鎌倉の瑞泉寺の庭園なども夢窓疎石は手がけています。


京都 南禅院の庭園

南禅寺発祥地でもある南禅院の庭園は鎌倉時代 亀山天皇が作庭を手がけ、夢窓疎石が完成させたと言われています。池泉回遊式庭園という大きな池を中心にしてぐるっと廻って楽しむようなつくりになっています。かなり細かいところまで造りこまれているのですが、造りこんだところを見せず自然を生かした感じに見せている庭園です。



江戸時代:小堀遠州




京都 龍安寺 石庭
ktnoontea777さんによる写真ACからの写真

安土桃山時代から江戸時代にかけての大名であり、茶人でもある小堀遠州。茶人としては漫画『へうげもの』でも有名な古田織部に師事しています。小堀遠州は幾つもの城や館などの造営に関わっていましたが、その中でも庭園の作風については古田織部の教えに影響をうけていると言います。あの有名な龍安寺 石庭も小堀遠州の作庭なのではないかと言われています。


京都 南禅寺 方丈庭園

7つある南禅寺の庭園のうち「方丈庭園」が小堀遠州作と伝えられています。「虎の子渡し」の庭と呼ばれるこの庭は、それまでの仏教の世界を表現した庭園から脱して巨石を横に寝かして配置するなどの構成を取っています。


京都 金地院 鶴亀庭園

南禅寺近くの金地院 鶴亀庭園も小堀遠州作。大きな鶴島と亀島がある鶴亀の庭。凛とした山水画のような庭です。同じく南禅寺近くの天授庵では小堀遠州作と言われている江戸時代とは思えないモダンなデザインの庭を見ることができますし、東京 浅草寺殿法院の庭園も小堀遠州作と言われています。京都 青蓮院門跡では江戸時代の小堀遠州作の庭園と室町時代の相阿弥という作庭家の庭を一緒に見ることができます。


さて、続いては明治、昭和の新しい時代の日本庭園です。

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