【必見!】あの有名クリエイターたちが手掛けたアニメ作品

2019/7/11 20:15 KIN KIN

東京国立近代美術館でスタジオジブリ高畑勲監督を特集した展覧会「高畑勲展─日本のアニメーションに遺したもの」が始まりました。高畑勲監督はアニメーションの表現にこだわり、その独特の世界感を確立しているクリエイターの一人だと思います。



その様なアニメーションの世界を広げるような活躍、現在も広げている様な挑戦をしている、そんな作家とその作品を紹介したいと思います。


最後までこだわり続けた絵を描けない監督




高畑勲展ではハイジが駆け寄ってくるジオラマが!

まずはその高畑勲監督。初期の頃はテレビアニメ『アルプスの少女ハイジ』(1974年)や『母をたずねて三千里』(1976年)などの演出を手がけ、また、ジブリアニメの『火垂るの墓』(1988年)や『おもひでぽろぽろ』(1991年)の監督として活躍をした方です。高畑勲監督は2018年の2月に残念ながら亡くなってしまいましたが、監督としての遺作となったのがスタジオジブリの『かぐや姫の物語』(2013年)。



高畑勲展─日本のアニメーションに遺したもの
http://www.ghibli.jp/event/takahata/
東京国立近代美術館
2019/7/2-2019/10/6

この『かぐや姫の物語』、日本人なら誰もが知っている『竹取物語』を原作とするアニメーション作品ですが、描かれている人物も風景もすべて手描き風の絵で統一された世界感を創り上げている作品なのです。自然な手書き風の「一つの絵のような世界観」を出すのに成功したこの映画、その表現が自然すぎて何が凄いのか判らずに見終わってしまいそうです。


かぐや姫の物語
高畑勲 (監督)


手書き風、つまりはラフに見える線で、淡い濃淡の色を、塗り残しやムラなどを生かしながら絵を動かすと言うのはとても大変な作業。また、アニメーションでは人物と背景は別々に描かれますが、それを一人の人物が描いた様なタッチで一枚の絵の様に全編見せるのも大変な作業です。絵を描くことができない監督である高畑勲監督。監督がアニメーションの世界に残していったものを見ることが出来るこの展覧会、夏休みはジブリファンで混雑しそうですので早めに観に行かなければですね。


アカデミー短編アニメーション賞監督の挑戦



『レッドタートル ある島の物語』予告

ジブリアニメと言えば2016年公開のジブリ製作映画『レッドタートル ある島の物語』(2016年)はご存知でしょうか?


レッドタートル ある島の物語 [DVD]
マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット (監督)


この映画を監督したのがオランダ出身のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット。この監督、短編アニメーションファンには有名な知る人ぞ知るクリエイターなのです。この監督を一躍有名にしたのが『岸辺のふたり』(2001年)という作品。この作品でアカデミー賞短編アニメーション賞を受賞しています。


岸辺のふたり [DVD] マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィッド (監督)

8分の短い作品ではありますが、限りなく色味を抑えたモノクロに近いタッチでセリフも無い短編映画です。まるで絵本をめくるような感覚で素朴な絵の中に入り込む事ができる、そんな作品でした。この表現の仕方は本当に驚きます。監督として初の長編作品『レッドタートル ある島の物語』もセリフが無く絵が心に訴えてくるタイプの映画です。


日本人初のアカデミー短編アニメーション賞受賞



つみきのいえ(プレビュー)

こちらの作品は加藤久仁生監督の作品『つみきのいえ』(2008年)。こちらもアカデミー賞短編アニメーション賞を受賞しており、日本人監督では初めてアカデミー賞短編アニメーション賞を受賞した作品となります。


つみきのいえ (pieces of love Vol.1) [DVD]
加藤久仁生 (監督)


水に沈みゆく街で、家を積木の様に積み上げていく老人の生活がセリフなしで展開されていきます。日本版のDVDには女優の長澤まさみのナレーションが入っています。セリフがないのに出て来る人物の心情が伝わってくるのが凄い、そして切ない映画でした。


或る旅人の日記 [DVD]
加藤久仁生 (出演)


また、加藤久仁生監督の作品としてはこちらの『或る旅人の日記』もとても不思議な世界観でオススメです。

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