おかしくない?この状況でなぜ“全裸”…「相合傘」を振り返る【ファンシー絵みやげ】(1/2)

2019/6/28 12:00 山下メロ 山下メロ

■ 相合傘のラクガキ

どんどん梅雨入りする地域も増えてきまして、急に雨が降り出すこともあって傘が手放せません。しかし、ついつい忘れてしまったときに誰かの傘に入れてもらうことがあります。俗に言う相合傘(あいあいがさ)ですね。特に異性どうしなどで行うと、時に冷やかしの対象になったりしました。落書きで相合傘を描いた方もいたのではないでしょうか。では、そんな相合傘を振り返っていきましょう。


相合傘の両側に名前を書き入れることで、その2人が恋人同士になるという、おまじない的な意味が強いものです。このように上部の三角形に線が突き抜けるものを「別れ傘」といって「別れさせる」または「恋人同士にならない」といった逆のおまじない効果があるという地方もあります。

黒板やトイレの落書きでも定番で、自分の願望だけでなく、勝手に他人同士を書くことも多くありました。すでに恋人同士の2人が、学生カバンなどに書いたりもしました。「〇〇(恋人の名前)命」とか書くのと同じことなのですが、連名になることでより一層強く宣言している感じがします。

そして相合傘は1980年代から1990年代にかけて日本中の観光地にあふれていた「ファンシー絵みやげ」にもモチーフとして登場します。


↑北海道のキタキツネキーホルダー。

こちらは酸っぱいブドウでしょうか。キタキツネのカップルが木の実を投げてパクッと食べているところです。イラストはほぼラブラブ感がないのですが、相合傘の落書きの下にいて、ハートマークもあるので恋人同士なのでしょう。

傘の柄の両側には名前でなくイラストが描きこまれています。傘の先端にハートマークを描くことも多いのですが、ここでは描かれていません。キーホルダーの形がハート型で、ちょうど描きづらい位置というのもあるのでしょうか。

相合傘は、傘を簡易的な図形で表現し、そしてその下には名前の文字を入れるというものですが、あくまでイラストを描く手間などを省略している側面もあります。先の例では名前の文字をイラストで表現していました。

ファンシー絵みやげにおいてはイラストが中心の世界ですので、実は傘も恋人同士もすべてイラストで描かれたものが多く、先ほどのような相合傘が描かれることはほとんどありません。では実際に相合傘を描いたファンシー絵みやげを見ていきましょう。

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