早すぎた出会い系マッチングツール「ラブゲティ」を知っていますか?【平成レトロ】(1/2)

2019/5/24 12:00 山下メロ 山下メロ

■ 近距離通信によるナンパ

近年、AirDrop痴漢なるものがニュースになっていたのをご存知でしょうか。連絡先を交換しなくても、近くにあるiPhoneに画像や情報を送ることができる非常に便利な機能です。しかし、知らない人からも画像が送られてきて、受信前に画像が見えてしまう問題があります。iPhoneの名前をデフォルトのままにしていると「〇〇のiPhone」と本名が出てしまうことが多く、相手が異性だと分かった上で猥褻な画像を送り付けるのが問題となりました。近距離のみの通信であるため、受信時の反応を見て誰が受信したか分かってしまう上に、本名が知られてしまうのです。



このような問題が起きるということは、それだけ近くにいる人と気軽に通信できる時代が来たということです。これまで何度も近くにいる知らない人とデジタルガジェットでコミュニケーションする試みはありましたが、相手が同じハードウェアとアプリを動かして待機してないと実現しません。スマホの普及、しかも同じシリーズで大きなシェアを持つiPhone、そしてそのOS標準装備の機能という状況が重なったからこそ可能になったのでしょう。

少し遡るとニンテンドーDSの「すれちがい通信」というのもありますが、こちらもまた同じソフトで待機状態にしている人同士が近くにいないと通信ができません。ドラクエ9でレアな地図、いわゆる「まさゆきの地図」の配布などで普及しましたが、いわゆる「出会えるもの」ではありませんでした。

やはりニンテンドーDSにおいてもデフォルトで入っている近距離通信できるプログラム「お絵かきチャット」が出会いやすいのです。これは絵や書き文字で会話ができるのが特徴でして、私は友達と複数台の車で移動する際にこれで連絡をとっていたことがあります。突然知らない人からのメッセージが入り驚きましたが、聞けばどこかの車に乗った知らない小学生でした。「どこいくの?」「いつまでいくの?」などといった会話を交わしましたが、車が並走状態でなくなると通信できなくなるという儚さがありました。

そんな風に近距離で出会うというのは人類の夢でした。実際に実現してしまうと痴漢行為など悪用されてしまうのですが……。 文通、メル友、ベル友など見知らぬ人と繋がることは昔からありましたが、目の前にいる人なんかといきなり知り合うにはナンパするしかないわけです。ガールハントですよ。女性から声をかけるとなると、世にも珍しい「逆ナン」ナンテ言われちゃうくらい難しい行為だったりするワケです。

そんな中、実は90年代にそれを解消する近距離通信ナンパツールが発売されていたことをおぼえていますでしょうか。それが「ラブゲティ」です。



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