【手のひらに仏像】最新のAR技術で東寺「立体曼荼羅」の中に没入してみた(1/2)

2019/4/2 12:10 Tak(タケ) Tak(タケ)

新幹線で京都駅に到着すると車窓から立派な五重塔が間近に見え「あぁ~古都に来たんだな~~」と毎回実感させられます。



京都駅の南側に位置する真言宗総本山 東寺(教王護国寺)は平安京に都を遷した時から1200年以上に渡り玄関口の護寺として今日に至ります。

東寺が出来てから間もなくして真言宗の宗祖である空海(弘法大師)に天皇より下賜され真言密教の根本道場となりました。そのハイライトは講堂(重要文化財)内の大日如来を中心とした密教尊らによる「立体曼荼羅」です。

現在その東寺講堂に安置された立体曼荼羅を形成する21体の平安時代前期の密教彫刻の最高傑作である仏像のうち実に15体(国宝11体、重文4体)が、東京国立博物館 特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」へお出ましになっています。


特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」展示風景 

密教の仏像はとにかく派手で動きや顔の表情も豊かで、仏像に詳しくなくとも見ているだけで満足出来てしまいます。それが東京国立博物館平成館にどーんと並べて展示していあるのですからその迫力たるや言葉に言い表せないものがあります。

そもそも東寺講堂の「立体曼荼羅」は、空海は言葉では伝えにくい密教の教えを、視覚的に表す21尊の仏像で構成される立体曼荼羅を構想したのがことの始まりです。


特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」展示風景 

東寺講堂では、密教の教えを広めるために建立した講堂に、最上位の仏とされる大日如来を中心に四方に4体の如来を配置した五智如来(重要文化財)と、その右側に金剛波羅蜜多菩薩を中心にした五大菩薩(国宝)、左側に不動明王を中心にした五大明王(国宝)、四方には四天王と梵天、帝釈天(いずれも国宝)が諸尊を守るように配してあります。

まさに曼荼羅として描かれた世界を立体的に一目で直感的に誰にでも分かる形で、再現したのがこの「立体曼荼羅」なのです。

仏教でもキリスト教でもそうですが、教えを広めるためには視覚的なインパクトが、とにかく大事です。カトリックの教会が光や絵画に包まれあれだけ華やか且つ荘厳な雰囲気を作り出しているのはその為です。そして東寺もまた然り。

東寺や特別展「東寺」だけでなく、自宅や電車の中でもこの有難い立体仏像曼荼羅を観たいと思うちょいと我がままな願いを、凸版印刷さんが最新のAR技術を駆使し現実のものにしてくれました。


「東寺ARフォトブック」

用意するのはこの「東寺ARフォトブック」とスマホだけ。早速どのようなものか試してみましょう。

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